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ウルトラワイドモニターのおすすめと選び方

公開日

この記事の結論

  1. 1

    34U650A-B

    ★ 4.5

    ウルトラワイド1枚目として最も無難な選択。ノートPCをケーブル1本でつなぎ、会社PCと私物PCをKVMで切り替えたい人。

  2. 2

    40C1U

    ★ 4.3

    「ウィンドウ2枚を両方フル機能で使う」が本当の目的の人。34型UWQHDの1720px幅では足りなかった人の乗り換え先。

  3. 3

    40B1U5600/11

    ★ 4.2

    40型の大画面は欲しいが、高解像度で文字が小さくなるのは避けたい人。ドッキング機能と長期保証を重視する人。

  4. 4

    JN-IPS34UQ2-HSC6

    ★ 4.0

    ウルトラワイドを試してみたいが最初から高い機種は買いにくい人。高さ調整とKVMだけは妥協したくない人。

  5. 5

    XUB3493WQSU-B6

    ★ 3.9

    デスクトップPCが主役で、USB-C給電もKVMも要らない人。湾曲が苦手で、平面のウルトラワイドを長期保証付きで欲しい人。

各製品の詳しい評価を読むには、このまま下へスクロールしてください。

結論から書きます。ウルトラワイドは「横に広いかどうか」ではなく、「左右に割ったときの1枚が何ピクセルになるか」で選んでください。

3440×1440を2分割すると1枚1720px、5120×2160なら1枚2560pxです。この差が、2枚並べたときに両方をフル機能のまま使えるかを決めます。

「横に広い」の正体は、2分割したときの1枚の横幅

ウルトラワイドの紹介はたいてい「横に広い」で終わりますが、実際に効くのはウィンドウを左右に並べたときの1枚あたりの横幅です。ここを数字にすると、機種選びの迷いはほぼ消えます。

解像度 左右2分割時の1枚 横幅の感覚
3440×1440(34型 UWQHD) 1720×1440 フルHD(1920px)より狭い
5120×2160(40型 5K2K) 2560×2160 WQHD1枚ぶんの横幅
参考: 27型WQHD×2枚 2560×1440 中央にベゼルが入る

1720pxという数字が、この記事の分かれ目です。

1720pxで足りる作業もあります。チャット、資料ビューア、ブラウザで記事を読む、メールを書く。縦長のコンテンツなら窮屈さを感じません。

足りない作業もはっきりしています。

  • IDEとブラウザの開発者ツールを並べる — 開発者ツールは要素ツリーとスタイルパネルを横に持つので、どちらかを畳むことになる
  • 横に長い表計算シート — 列を10列以上見たい場面で、結局スクロールが要る
  • 動画編集のタイムライン — 横幅がそのまま可視時間なので、削ると作業性が落ちる
  • エディタの差分ビュー — 1720pxの中でさらに2分割すると1ペイン860px

つまり**「2枚並べたい」が主目的なら、3440×1440は要求を半分しか満たしません。** 34型UWQHDは「1枚を大きく使い、脇にチャットを置く」構成には向きますが、「両方が主役の2枚」には足りない場面が出ます。

4K27型との比較でどちらが自分の作業に合うかは4K27インチとウルトラワイド34インチの比較に詳しく書きました。この記事はウルトラワイドを買うと決めたあとの話です。

34インチと40インチ級 — 3つの組み合わせを整理する

「40型のほうが34型より広い」と思って買うと外します。インチと解像度は別の話だからです。市場にあるのは実質3種類で、この対応関係を先に把握してください。

構成 解像度 画素密度 2分割時の1枚 何が変わるか
34型 UWQHD 3440×1440 約110ppi 1720×1440 標準。横幅81〜82cm
40型 UWQHD 3440×1440 約94ppi 1720×1440 作業領域は同じで文字が大きくなる
40型 5K2K 5120×2160 約140ppi 2560×2160 作業領域が実質2倍近くになる

参考までに、27型4Kは約163ppi、27型WQHDは約109ppiです。ここから読み取れることが2つあります。

1つめ。40型UWQHDは「広くなる」のではなく「大きくなる」製品です。 3440×1440を40型に引き伸ばしているので1ドットあたりが大きくなり、スケーリングなしで文字が読める代わりに作業領域は34型から1ドットも増えません。 欠点ではなく用途の違いで、「文字を大きくしたいが、スケーリングで作業領域を削るのは嫌」という人には正解になります。ただし約94ppiは写真や細かい図面には向きません。

2つめ。5120×2160だけが精細さと作業領域を同時に取れます。 約140ppiで、それでいて分割時1枚2560px。「両方フル機能」を狙うなら選択肢は事実上ここに絞られます。

湾曲率と、ベゼルの分断が嫌な人の選択肢

湾曲は「必須」ではない

ウルトラワイド=湾曲、というイメージがありますが、今回の5製品のうち湾曲しているのはLG 34U650A-Bの3800Rだけで、残り4機種は平面です。

湾曲の目的は、横に長い画面の左右端までの距離を中央と揃えて視線移動を減らすことです。効果はありますが、直線を曲げて見せるという副作用とセットになります。表計算の罫線、CADの図面、写真のレタッチでは、この歪みが判断の邪魔になります。

Rの値は円弧の半径をmmで表したもので、小さいほど強く曲がります。 1000Rはゲーミング向けの強い湾曲、1500Rが中間、3800Rは「言われないと気づかない程度」の領域です。湾曲が苦手だと分かっている人でも、今回の5製品なら平面が4つあります。

ベゼルの分断が嫌なら、5120×2160が答えになる

デュアルモニターを使っていて、中央のベゼルが視界を割ることに我慢できなくなった人にとって、ウルトラワイドは最も直接的な解決策です。

27型WQHDを2枚並べると、横は2560×2枚で5120px相当になります。5120×2160のウルトラワイド1枚は、この画素数をベゼルなしで置き換えられる唯一の構成です。34型UWQHDでは3440pxしかないので、デュアルからの置き換えとしては明確な後退になります。ここを勘違いすると「デュアルをやめたら狭くなった」という結果になります。

逆に、片方を縦置きにしたい・画面ごとに別の角度や高さを付けたい・2台のPCを同時に両方見たい、といった要求があるならデュアルのままのほうが自由度があります。判断材料はデュアルモニターの配置に整理しました。「ベゼルが邪魔」以外の理由でデュアルを使っているなら、置き換えは慎重になったほうがいいです。

机の奥行きと横幅を先に測る

ウルトラワイドで最も多い失敗は、スペックではなく置けなかった/置けたが遠すぎたです。買う前にメジャーを出してください。

34型(今回3機種) 40型(今回2機種)
本体の横幅 817〜818mm 944mm
推奨する机の幅 100cm以上 120cm以上
推奨する机の奥行き 60cm以上 70cm以上

スタンドの奥行きは機種差が大きく、LG 34U650A-Bが230mm、INNOCN 40C1Uが241mm、iiyama XUB3493WQSU-B6が245.5mm、JAPANNEXT JN-IPS34UQ2-HSC6が264mm、Philips 40B1U5600/11が280mmです。奥行き60cmの机に280mmのスタンドを置くと、残りは32cm。 ここにキーボードと手前の余白を収めるので、フルサイズキーボードだとかなり詰まります。

横幅も見落とされがちです。幅100cmの机に34型(81cm)を置くと、左右に9cmずつしか残りません。 スピーカーや書類の置き場は実質なくなります。

奥行きが足りない場合の逃げ道はモニターアームです。スタンドを外して本体を天板の外側へ逃がせば10cm前後は稼げます。ただしウルトラワイドは重い(今回の5製品で9.2〜13.9kg)ので、耐荷重は必ず確認してください。一般的な10kg対応のアームでは、Philips 40B1U5600/11の約13.9kgは載りません。狭い机での妥協点は狭い部屋の在宅デスクにまとめました。

ウルトラワイドモニターおすすめ5選

各製品の評価は「ウィンドウ2枚分割の実用度/文字の精細さ/接続の集約力/設置しやすさ/コスパ」の5項目・5点満点で統一しています。総合評価は単純平均ではなく、人に勧めるときの優先度を反映した編集判断の点数です。

第1位LG34U650A-B総合評価4.5/5

評価

ウィンドウ2枚分割の実用度
3.5/5
文字の精細さ
4/5
接続の集約力
5/5
設置しやすさ
4.5/5
コスパ
4/5

ここが良い

  • USB-C 96W給電・RJ45・KVMまで載っていて、ドッキングステーションを別に買わなくてよい構成になっている
  • 3800Rはウルトラワイドの中でも湾曲がゆるく、直線が多い表計算やコードでも歪みを感じにくい部類に入る
  • 高さ150mm・チルト・スウィーベルまで動くスタンドで、横幅81cmの画面を目線に合わせられる
  • メーカー保証3年に無輝点保証が付き、単価の高いウルトラワイドで故障時の負担が読みやすい

ここは惜しい

  • 3440×1440を左右に割ると1枚1720pxで、IDEとブラウザの開発者ツールを両方フル機能で開くには足りない場面がある
  • 約110ppiは4K27型(約163ppi)より明確に粗く、等倍表示の文字は滑らかとは言えない
  • 横幅81cmあるため、幅100cm未満の机ではスピーカーや書類の置き場がほぼ消える

「まずウルトラワイドを1枚」という要求に対して、最も外しにくい構成です。

USB-C 96W給電、RJ45(1000BASE-T)、KVMスイッチ。この3つが揃っているので、ノートPCをUSB-C 1本つなぐだけで映像・データ・充電・有線LANが同時に通ります。 ドッキングステーションを別に買う必要がなく、会社PCと私物PCの切り替えにも対応します。

スタンドは高さ150mm・チルト-5〜+21度・スウィーベル左右各30度とよく動きます。横幅81cmの画面は目線がずれると端が見づらくなるので、高さ調整の有無は効きます。奥行き230mmは今回で最も浅く、机が深くない人にも有利です。

湾曲は3800Rとかなりゆるく、直線が多い表計算やコードでも歪みを感じにくい部類です。保証は3年で無輝点保証込み。単価の高いウルトラワイドで故障時の負担が読みやすいのは無視できません。

1位にしましたが、弱点は解像度そのものです。左右に割ると1枚1720px。IDEとブラウザの開発者ツールを両方フル機能で開くには足りない場面があります。約110ppiは4K27型(約163ppi)より明確に粗く、横幅81cmは幅100cm未満の机では持て余します。

「2枚を両方フル機能で」が最優先なら、この製品ではなく2位を見てください。

第2位INNOCN40C1U総合評価4.3/5

評価

ウィンドウ2枚分割の実用度
5/5
文字の精細さ
5/5
接続の集約力
4/5
設置しやすさ
3/5
コスパ
4.5/5

ここが良い

  • 5120×2160なので左右に割ると1枚2560×2160になり、ブラウザもエディタも横幅を削らずに並べられる
  • 約140ppiは34型UWQHDの約110ppiより細かく、40型という大きさのわりに文字が荒れにくい
  • 平面パネルなので、ウルトラワイドで湾曲が苦手だった人でも直線の歪みを気にせず使える
  • 5120×2160というクラスの中では選択肢が少なく、その中でも価格が抑えられている

ここは惜しい

  • 幅944mmは34型より12cmほど広く、奥行き70cm未満の机だと画面端まで視線が届かず首を振ることになる
  • メーカー保証が1年で、3年保証のLG・5年保証のPhilipsと比べると単価のわりに短い
  • USB-C給電は最大65Wで、高性能ノートPCだと負荷時に充電が追いつかない可能性がある
  • 国内の販売網やサポート体制は大手メーカーほど整っていない点は割り引いて考える必要がある

この記事の軸である「2枚並べて両方フル機能」を、唯一まともに満たす製品です。

左右に割ると1枚2560×2160。横2560pxはWQHDモニター1枚と同じ幅で、しかも縦は2160pxあります。ブラウザもエディタも横幅を削らずに並べられるので、「並べたけど結局片方を最大化している」という状態になりません。

約140ppiという密度も効いています。34型の約110ppi、40型UWQHDの約94ppiより明確に細かく、40型という大きさのわりに文字が荒れません。 高精細と広い作業領域を同時に取れるのは今回の5製品ではこれだけです。

平面パネルの三辺ベゼルレスで、デュアル27型からベゼルなしで乗り換える用途には構造上これが最も素直な置き換えになります。5120×2160自体が選択肢の少ないクラスで、その中で価格が抑えられているのも評価点です。

2位にした理由は3つ。設置条件が厳しい(幅944mmは34型より12cmほど広く、奥行き70cm未満だと画面端まで視線が届かず首を振ることになる)。メーカー保証が1年で、3年のLG・5年のPhilipsと並べると単価のわりに短い。USB-C給電が最大65Wで、高性能ノートPCだと負荷時に充電が追いつかない可能性がある。

加えて国内の販売網やサポート体制は大手メーカーほど整っていません。性能では1位ですが、長く安心して使う前提だと割り引きが要るという判断です。

第3位Philips40B1U5600/11総合評価4.2/5

評価

ウィンドウ2枚分割の実用度
4/5
文字の精細さ
3/5
接続の集約力
4.5/5
設置しやすさ
3/5
コスパ
3.5/5

ここが良い

  • 同じ3440×1440を40型に引き伸ばしているので画素が大きく、スケーリングなしでも文字が読める大きさになる
  • USB-C 100W給電はこのクラスで最大級で、消費電力の大きいノートPCでも1本で足りる
  • 5年間のフル保証はモニターとしては長く、単価10万円前後の機材としては安心材料になる
  • 120Hz対応で、事務作業でもスクロールやカーソル移動の見え方が60Hz機と明確に違う

ここは惜しい

  • 40型でも解像度は34型と同じ3440×1440なので、作業領域そのものは34型から1ドットも増えない
  • 約94ppiは今回の5製品で最も粗く、写真や細かい図面を扱うと拡大表示が必要になる
  • 幅944mm・奥行き280mm・約13.9kgと大柄で、モニターアームに載せる場合は耐荷重を必ず確認する必要がある
  • RJ45を持たないため、有線LANを1本化したい構成では別途ハブが要る

「40型なのに3440×1440」を欠点ではなく目的として選ぶ製品です。

同じ3440×1440を40型に引き伸ばしているので、1ドットあたりが大きくなります。結果として、スケーリングをかけずに等倍表示のまま文字が読める大きさになる。34型UWQHDで「文字が小さいからスケーリング125%にしたら、作業領域が狭くなった」という不満を持った人には、これが素直な答えになります。

接続まわりも強い。USB-C給電は最大100W(USB PD 3.0)でこのクラスでは最大級、消費電力の大きいノートPCでも1本で足ります。マルチクライアント統合型KVMを搭載し、DisplayPort/USB-C接続では120Hz。事務作業でもスクロールの見え方は60Hz機と明確に違います。5年間のフル保証(パネル・バックライト・本体)はモニターとしてはかなり長い部類で、長く使う前提なら実質的な値引きに近い意味を持ちます。

3位にしたのは、作業領域が34型から1ドットも増えないからです。約94ppiは今回の5製品で最も粗く、写真や細かい図面を扱うと拡大表示が必要になります。

物理的にも大柄で、幅944mm・奥行き280mm・約13.9kg。奥行きは今回で最も深く、モニターアームに載せるなら耐荷重の確認が必須です。 RJ45を持たないため、有線LANまで1本化したい構成では別途ハブが要ります。

第4位JAPANNEXTJN-IPS34UQ2-HSC6総合評価4/5

評価

ウィンドウ2枚分割の実用度
3.5/5
文字の精細さ
4/5
接続の集約力
4/5
設置しやすさ
4.5/5
コスパ
5/5

ここが良い

  • この価格帯でUSB-C 65W給電とKVMの両方を持ち、ノートPC1台運用ならケーブル1本で完結する
  • 高さ調整120mmが付く型番なので、ウルトラワイド特有の「画面が高すぎる/低すぎる」を後から直せる
  • 平面パネルで幅818mmと34型としては標準的なサイズに収まり、既存の机にそのまま載せやすい
  • sRGB 100%をうたっており、文書と写真が混ざる作業でも色が破綻しにくい

ここは惜しい

  • リフレッシュレートが75Hzどまりで、100Hz以上の機種から乗り換えるとカーソルの追従が鈍く感じられる
  • RJ45がなく、有線LANまで1本化したい場合は結局USBハブかドックが必要になる
  • 内蔵スピーカーは2W×2と小さく、実用にはほぼ外部スピーカーが前提になる
  • 保証は2年で、LGの3年・Philipsの5年と比べると短い

ウルトラワイドを試すための、削るところを間違えていない1台です。

安い34型UWQHDは市場に多くありますが、たいてい高さ調整とKVMのどちらかが落ちています。 この型番は両方を残しています。高さ調整は最大120mm。ウルトラワイドは横幅があるぶん、画面が高すぎる/低すぎる状態だと端の見づらさが増幅されるので、後から直せるかどうかは効きます。

USB-C 65W給電とKVMがあるので、ノートPC1台運用ならケーブル1本で完結し、2台のPCの切り替えにも対応します。平面パネルで幅818mmと34型としては標準的なサイズに収まり、既存の机にそのまま載せやすい。sRGB 100%をうたっており、文書と写真が混ざる作業でも色が破綻しにくい構成です。

4位にしたのはリフレッシュレートが75Hzどまりであることです。今回の他4機種は100Hzか120Hz。100Hz以上の機種から移るとカーソルの追従が鈍く感じられます。RJ45がないので有線LANまで1本化したい場合は結局USBハブかドックが要り、内蔵スピーカーは2W×2と小さく外部スピーカーが前提です。保証も2年とLG・Philipsに劣ります。

「合うか分からないのでまず試したい」段階の人には合理的ですが、合うと分かっている人が最初から選ぶ機種ではありません。

第5位iiyamaXUB3493WQSU-B6総合評価3.9/5

評価

ウィンドウ2枚分割の実用度
3.5/5
文字の精細さ
4/5
接続の集約力
1.5/5
設置しやすさ
4.5/5
コスパ
4.5/5

ここが良い

  • 3年保証が標準で、ユーザー登録すれば5年まで延ばせるため、長く使う前提の機材として計算が立つ
  • DisplayPort接続で120Hz出せるので、事務作業でもスクロールの見え方が60Hz機とはっきり違う
  • 平面パネル・幅817mm・約9.6kgと、34型ウルトラワイドの中では素直な設置条件に収まっている
  • 映像入力がHDMI×2とDisplayPortの計3系統あり、デスクトップとゲーム機を挿しっぱなしにできる

ここは惜しい

  • USB Type-Cは給電専用の約10Wで映像を通せないため、ノートPCをケーブル1本でつなぐ用途には使えない
  • KVMがなく、2台のPCを1組のキーボード・マウスで切り替えたい場合は別途KVMスイッチが要る
  • RJ45もUSBハブとしての給電力もないので、ドッキング用途を期待して買うと確実に外す
  • 2分割時1枚1720pxという弱点は他の34型と同じで、価格が安い分だけ作業領域が広がるわけではない

デスクトップPCが主役で、USB-CもKVMも要らない人にとっては、無駄のない構成です。

3年保証が標準で、ユーザー登録すれば5年まで延ばせます。長く使う前提の機材として計算が立つのは強みです。

DisplayPort接続で120Hz出せ、事務作業でもスクロールの見え方が60Hz機とはっきり違います。平面パネル・幅817mm・約9.6kgと34型としては素直な設置条件で、パネル単体は約6.9kgなのでモニターアームの選択肢も広い。映像入力はHDMI×2とDisplayPortの計3系統あり、デスクトップとゲーム機を挿しっぱなしにできます。

5位にした理由は接続の集約力です。USB Type-Cポートは給電専用の約10W(DC5V/2A)で映像を通せません。 ノートPCをケーブル1本でつなぐ用途にはそもそも使えないので、ここを期待して買うと確実に外します。KVMもなく、2台のPCを切り替えたいならKVMスイッチを別に用意することになります。RJ45もUSBハブとしての給電力もないので、ドッキング用途は完全に対象外です。

そして2分割時1枚1720pxという弱点は他の34型と同じで、安いぶん作業領域が広がるわけではありません。「デスクトップPCにDisplayPortでつなぐだけ」に当てはまる人だけが、この割り切りの恩恵を受けられます。

5製品を横並びで比較する

製品比較表
項目イチオシLG34U650A-BINNOCN40C1UPhilips40B1U5600/11JAPANNEXTJN-IPS34UQ2-HSC6iiyamaXUB3493WQSU-B6
総合評価4.5/54.3/54.2/54/53.9/5
画面サイズ / パネル34型 / IPS ノングレア40型 / IPS ノングレア40型(39.5インチクラス) / IPS34型 / IPS34型 / IPS ノングレア
解像度 / アスペクト比3440×1440(UWQHD) / 21:95120×2160(5K2K) / 21:93440×1440(UWQHD) / 21:93440×1440(UWQHD) / 21:93440×1440(UWQHD) / 21:9
画素密度約110ppi約140ppi約94ppi約110ppi約110ppi
2分割したときの1枚あたり1720×1440(横1720pxは1枚分としてやや狭い)2560×2160(1枚がWQHDの横幅に届く)1720×1440(画面は大きいが解像度は34型と同じ)1720×14401720×1440
湾曲率3800R(ゆるい湾曲)平面(三辺ベゼルレス)平面平面平面
リフレッシュレート100Hz100Hz120Hz(DisplayPort / USB-C)・100Hz(HDMI)75Hz(HDMI 2.0 / DisplayPort 1.2 / USB-C いずれも)120Hz(DisplayPort)・100Hz(HDMI)
USB-C給電最大96W(映像・データ・給電を1本に集約)最大65W最大100W(USB PD 3.0)最大65W非対応(Type-Cポートは給電用 DC5V/2A・約10Wのみで映像入力不可)
KVM / LANKVMスイッチ搭載 / RJ45(1000BASE-T)1ポートKVMスイッチ搭載(PC2台間) / RJ45なしマルチクライアント統合型KVMスイッチ搭載 / RJ45なしKVM機能搭載(PC2台切り替え) / RJ45なしKVMなし / RJ45なし
スピーカー7W+7W ステレオ内蔵5W×2 ステレオ内蔵5W×2 ステレオ内蔵2W×2 内蔵5W×2 ステレオ内蔵
スタンド調整高さ150mm・チルト-5〜+21度・スウィーベル左右各30度高さ120mm・チルト-5〜+15度・スウィーベル左右各30度(ピボット非対応)高さ150mm・チルト・スウィーベル対応高さ調整最大120mm・スウィーベル対応高さ150mm・チルト・スウィーベル対応
本体の横幅 / 奥行き幅817mm / 奥行き230mm(スタンド含む)幅944mm / 奥行き241mm(スタンド含む)幅944mm / 奥行き280mm(スタンド含む)幅818mm / 奥行き264mm(スタンド含む)幅817mm / 奥行き245.5mm(スタンド含む)
重量約10.1kg(スタンド含む)約12.2kg(スタンド含む)約13.9kg約9.2kg(スタンド含む)約9.6kg(スタンド含む) / パネル単体 約6.9kg
VESA100×100mm100×100mm100×100mm100×100mm100×100mm
入力端子HDMI×2・DisplayPort 1.4×1・USB-C×1・USB 3.2×4HDMI 2.1×2・DisplayPort 1.4×1・USB-C×1・USBハブHDMI×1・DisplayPort 1.4×1・USB-C×1・USB-A×4HDMI 2.0×1・DisplayPort 1.2×1・USB-C×1・USB-B×1・USB-A×2DisplayPort×1・HDMI×2(USB Type-Cは給電専用)
メーカー保証3年間(無輝点保証含む)1年間5年間フル保証(パネル・バックライト・本体)2年間3年間(登録により5年まで延長可)
色域—sRGB 99% / DCI-P3 97%—sRGB 100%—
HDR——DisplayHDR 400——
こんな人にウルトラワイド1枚目として最も無難な選択。ノートPCをケーブル1本でつなぎ、会社PCと私物PCをKVMで切り替えたい人。「ウィンドウ2枚を両方フル機能で使う」が本当の目的の人。34型UWQHDの1720px幅では足りなかった人の乗り換え先。40型の大画面は欲しいが、高解像度で文字が小さくなるのは避けたい人。ドッキング機能と長期保証を重視する人。ウルトラワイドを試してみたいが最初から高い機種は買いにくい人。高さ調整とKVMだけは妥協したくない人。デスクトップPCが主役で、USB-C給電もKVMも要らない人。湾曲が苦手で、平面のウルトラワイドを長期保証付きで欲しい人。
購入先

「ウィンドウ2枚分割の実用度」だけは、解像度でほぼ機械的に決まります。 3440×1440の3機種(LG・JAPANNEXT・iiyama)はいずれも1枚1720pxなので3.5、5120×2160のINNOCNだけが5.0。Philipsが4.0なのは解像度が同じでも画面が大きく、1720px側の実寸が広いためです。「接続の集約力」はRJ45まで持つLGが5.0、USB-C給電が非対応のiiyamaが1.5で、ここは用途で必要か不要かが決まる項目です。

ウルトラワイドが向かない人

はっきり書きます。次に当てはまる人は、ウルトラワイドを買わないほうがいい可能性が高いです。

  • 文字の精細さを最優先する人 — 34型の約110ppi、40型UWQHDの約94ppiは、4K27型の約163ppiとは別物です
  • 机の奥行きが60cm未満の人 — 設置できたとしても、端を見るために首を振り続けることになります
  • 画面を縦置きしたい人 — 21:9のパネルを縦にする運用は現実的ではありません
  • ゲームで対戦性能を求める人 — 21:9に対応しないタイトルがあり、黒帯になったり視野が変わったりします
  • 予算を抑えたい人 — 同じ金額なら4K27型やWQHD27型のほうが選択肢が広い

逆に**「ベゼルの分断が嫌」「1つのウィンドウを横に広く使う」「PC2台をKVMで切り替えたい」**のいずれかに当てはまるなら、ウルトラワイドは代替の効かない選択です。モニター全体の選び方から見直すならモニターのおすすめも確認してください。

まとめ

  1. 左右2分割時の1枚の横幅で決める — 3440×1440なら1720px、5120×2160なら2560px
  2. 「両方フル機能」が目的なら5120×2160一択 — 34型UWQHDでは要求の半分しか満たさない
  3. 40型UWQHDは「広くなる」ではなく「大きくなる」 — 作業領域は34型と同じで文字だけが大きい
  4. 湾曲は必須ではない — 平面の選択肢が十分にあり、直線の歪みが気になるなら平面を選ぶ
  5. 机は横幅と奥行きを先に測る — 34型で幅100cm・奥行き60cm、40型で幅120cm・奥行き70cmが目安
  6. ノートPC中心ならUSB-C給電とKVMの有無を見る — デスクトップ専用ならどちらも不要

インチ数で選ばないでください。 同じ40型でも作業領域が倍違うことがある、というのがウルトラワイドという製品カテゴリの一番の落とし穴です。

よくある質問

ウルトラワイドは34インチと40インチのどちらを買うべきですか?
インチではなく解像度で決めてください。34型はほぼすべてが3440×1440で、左右に割ると1枚1720pxになります。40型には3440×1440の機種と5120×2160の機種があり、前者は「34型と同じ作業領域で文字だけが大きくなる」もの、後者は「1枚2560pxで本当に2画面ぶんになる」ものです。ウィンドウ2枚を両方フル機能で使いたいなら5120×2160、文字を大きく表示したいだけなら40型の3440×1440、机が狭いなら34型という順で考えると外しません。
湾曲は必要ですか。平面ではだめですか?
34型21:9であれば平面でも問題なく使えます。湾曲の目的は、横に長い画面の左右端までの距離を揃えて視線移動を減らすことです。ただし湾曲は直線を曲げて見せるため、表計算の罫線や図面、写真のレタッチでは違和感の原因になります。今回の5製品では湾曲は3800Rの1機種だけで、残り4機種は平面です。3800Rはウルトラワイドの中ではかなりゆるい部類で、1000Rや1500Rのゲーミング向け機種とは見え方が別物だと考えてください。
机の奥行きはどれくらい必要ですか?
34型(横幅81〜82cm)なら奥行き60cm、40型(横幅94cm)なら70cm以上を目安にしてください。横に広い画面は、目から近いほど左右端を見るための首の振り幅が大きくなります。加えてスタンドの奥行きが23〜28cmあるため、奥行き60cmの机に40型を置くと、キーボードの前後の余白がほとんど残りません。奥行きが足りない場合はモニターアームで本体を天板の外側へ逃がす手があります。
デュアルモニターとウルトラワイド1枚、どちらがよいですか?
中央にベゼルが来ることを許容できるかで分かれます。27型WQHDを2枚並べると横は5120px相当になり、5120×2160のウルトラワイド1枚とほぼ同じ画素数です。違いは中央のベゼルの有無と、画面ごとに独立して角度を付けられるかどうか。動画やゲームを全画面で見る、あるいは中央にウィンドウを置きたいならウルトラワイドが有利です。逆に「片方を縦置きにしたい」「1枚ずつ別の高さに置きたい」ならデュアルのほうが自由度があります。
USB-C接続とKVMは本当に要りますか?
ノートPCを主に使うなら要ります。ウルトラワイドは単価が高く長く使う機材なので、映像・データ・給電を1本にまとめられるかどうかが毎日の手間に直結します。KVMは会社PCと私物PCのように2台を1組のキーボード・マウスで切り替えたい場合に効きます。逆にデスクトップPC1台だけをDisplayPortでつなぐなら、どちらも不要です。その場合はUSB-CもKVMも省いた機種のほうが同じ予算でパネルにお金を回せます。

この記事を書いた人

midori

PC周辺機器の仕様と売れ筋データを読み比べて、用途別の選び方に落とし込んでいます。実機を入手した製品は、記事にその旨を明記しています。

  • メーカー公表値と売れ筋データを突き合わせて比較
  • 欠点を長所と同じ密度で書く

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