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テンキーレスとフルサイズはどちらを選ぶべきか

公開日

この記事の結論

  1. ・

    SIGNATURE SLIM K950

    ★ 4.4

    会社のPCと配列を揃えたまま、数値入力もそのまま続けたい人

  2. ・

    K295

    ★ 3.7

    予算を抑えてフルサイズを維持したい人

  3. ・

    K835 TKL

    ★ 3.9

    テンキーレスを一度試してみたい人

  4. ・

    REALFORCE R3

    ★ 4.5

    同じ打鍵感のまま、配列だけ選びたい人

  5. ・

    NT-WL21BK

    ★ 4.0

    テンキーレスにしたいが、月末だけ数値入力がある人

詳しく読むには、このまま下へスクロールしてください。

結論から書きます。判断の軸は「数値入力の頻度」と「マウスを1日にどれだけ使うか」の2つです。

テンキーレスの利点は横幅ではなく、マウスが体の近くに来ることです。逆に言えばマウスをあまり使わない人には効きません。数値入力が業務にあるならフルサイズ、たまにしかないならテンキーだけ別に足すのが最も無駄がありません。

テンキーレスの本当の利点は「横幅」ではない

テンキーレスを勧める記事はたいてい「机が広く使える」と書きます。これは間違いではありませんが、本質ではありません。

効くのはマウスの位置です。フルサイズのキーボードは、テンキーの幅だけマウスを右に押し出します。すると腕を横に開いた姿勢でマウスを操作することになり、肩の付け根が外側に回った状態が1日続きます。

テンキーを外すと、マウスがその分だけ体の正面に近づきます。変わるのは机の広さではなく、腕の角度です。

肩ではなく手首に痛みが出ている場合は、原因の切り分け方が違います。順序はマウスで手首が痛いときの対策にまとめました。

実際に売れているのは、圧倒的にフルサイズ

ここは正直に書いておきます。売れ筋ランキングの上位は、フルサイズが大半を占めています。

売れ筋の上位20モデルを見ると、フルサイズが半数以上を占め、テンキーレスは少数派です。しかも非フルサイズ側の中身も、テンキーレスというより75%や65%といったもっと小さい配列とコンパクトモデルに散っています。テンキーレスは「フルサイズと小型の中間」という位置づけで、実は選ばれにくい層です。

理由は想像がつきます。

  • 会社支給のPCと配列を揃えたい人が多い
  • 経理・在庫管理・受発注など、テンキーを実際に使う業務が現実に多い
  • 「テンキーがない」ことを不便と感じる場面のほうが、想像しやすい

つまり「テンキーレスが正解」という論調は、ガジェット系の情報に偏った見方です。実際の購買行動とは一致していません。周りが勧めているからという理由で選ぶ話ではないということです。

数値入力の頻度で決める

判断基準を具体的にします。

数値入力の状況 選ぶもの 理由
毎日まとまった量がある フルサイズ 持ち替えのコストが積み上がる
週に数回、少量 テンキーレス 上段の数字キーで足りる
月末など、時期によって集中する テンキーレス+外付けテンキー 普段は外しておける
ほぼ使わない テンキーレス テンキーは場所を取るだけになる

上段の数字キーとテンキーの差は、慣れの問題ではありません。テンキーは指を置いたまま連続で打てるのに対し、上段の数字キーは1列に並んでいるので、毎回指を移動させることになります。伝票入力のようにまとまった量を打つ人にとって、この差は消えません。

打鍵感そのものを上げたい場合の選択肢はメカニカルキーボードを4軸で順位付けした記事にまとめてあります。

戸惑うのはテンキーではなく、その周りのキー

テンキーレスに移ってから「思っていたのと違う」となるのは、たいていテンキーそのものではありません。

フルサイズでは、テンキーの左側に Insert / Delete / Home / End / PageUp / PageDown が2列に整列しています。テンキーを削ると、この6キーの置き場所がなくなります。どこに寄せるかはメーカーごとに違い、統一された正解がありません。

  • 6キーをそのまま2列で残すモデル
  • 1列に縦並びにするモデル
  • 一部を Fn との同時押しに逃がすモデル

日常的に Home / End でカーソルを行頭・行末へ飛ばしている人や、Delete を多用する人にとって、この配置差は数値入力より影響が大きいことがあります。製品ページの写真で、テンキーの左にあった6キーがどこへ行ったかを必ず確認してください。

もう1つ、日本語配列では「変換」「無変換」まわりの並びもモデルによって差が出ます。会社のPCと自宅で配列が違うと、切り替えるたびに小さなミスタイプが出ます。両方で同じ配列に揃えられるかどうかも、選ぶ前に考えておく価値があります。

第3の選択肢: テンキーだけ別に足す

見落とされがちですが、テンキーは単体で買えます。

テンキーレスのキーボードに外付けテンキーを組み合わせると、次のようになります。

  • 普段はテンキーを机の外に置く → マウスが体の近くにある
  • 数値入力の日だけ出す → フルサイズと同じ速度で打てる

置き場所は左側が基本です。右に置いてしまうと結局フルサイズと同じことになり、マウスがまた遠くなります。左手でテンキーを打ち、右手はマウスに置いたままにできるのが最大の利点です。

なお、テンキーレスよりさらに横幅を詰めたい場合は60%という選択肢もありますが、こちらは矢印キーとファンクションキーも消えるのでキーバインドの設計が要ります。運用の作り方は60%キーボードの使いこなしに書きました。まずテンキーレスを試して、それでも足りないときに検討する順序が安全です。

4製品と外付けテンキーを横並びで比較する

評価は「肩への負担の少なさ/数値入力のしやすさ/打鍵感/携帯性/コスパ」の5項目・5点満点で統一しています。総合評価は単純平均ではなく、人に勧めるときの優先度を反映した編集判断の点数です。

配列以外の条件を揃えて比べたいなら、同じシリーズにフルサイズとテンキーレスの両方があるモデルを選ぶと分かりやすくなります。

製品比較表
項目LogicoolSIGNATURE SLIM K950LogicoolK295イチオシLogicoolK835 TKL東プレREALFORCE R3サンワサプライNT-WL21BK
総合評価4.4/53.7/53.9/54.5/54/5
配列日本語フルサイズ(テンキーあり)日本語フルサイズ(テンキーあり)日本語テンキーレスフルサイズとテンキーレスの両方から選べる—
方式パンタグラフ(薄型)メンブレン(SilentTouch静音設計)メカニカル(赤軸リニア/青軸クリッキー)静電容量無接点パンタグラフ
接続Bluetooth/Logi Bolt レシーバー(3台切替)USBレシーバーによる2.4GHzワイヤレス(Bluetooth非対応)USB 有線のみUSB-CとBluetooth(モデルにより有線のみ)USBレシーバーによる2.4GHzワイヤレス
電源単四形乾電池2本・メーカー公称で最大36か月乾電池式(長寿命)USBバスパワー(電池不要)—電池式(オン・オフスイッチあり)
向いている人数値入力が日常業務にあり、配列を変えたくない人会社支給のPCに合わせて安く揃えたい人テンキーをほぼ使わず、打鍵感を上げたい人打鍵感を妥協せずに配列を決めたい人数値入力の頻度に波がある人
荷重———30g・45g・変荷重から選択—
押下点の調整———APC機能で浅めから深めまで段階的に変更可—
種類————外付けテンキー(キーボードとは別体)
キーピッチ————19mm(デスクトップキーボードと同じ間隔)
特殊キー————Tabキー・00キーを搭載
こんな人に会社のPCと配列を揃えたまま、数値入力もそのまま続けたい人予算を抑えてフルサイズを維持したい人テンキーレスを一度試してみたい人同じ打鍵感のまま、配列だけ選びたい人テンキーレスにしたいが、月末だけ数値入力がある人
購入先

ロジクール製品全体からの選び方はロジクールのキーボードを価格帯別に整理した記事にまとめています。

迷ったときの現実的な進め方

いきなり買い替えるより、今の環境で試せることがあります。

  1. 今のフルサイズキーボードを、テンキー部分が机の端から出るように置く — マウスを近づけたときの姿勢を体感できる
  2. 1週間、上段の数字キーだけで数値入力してみる — 実際の頻度と不便さが分かる
  3. 肩と手首のどちらが痛むかを分けて記録する — 肩ならテンキーレスが効く可能性がある。手首なら別の要因

この3つをやってから決めると、買ってから後悔する確率が下がります。

まとめ

  1. テンキーレスの利点はマウスが近くなること — 机の広さではない
  2. マウスをあまり使わない人には効かない — 期待しすぎない
  3. 数値入力が毎日あるならフルサイズ — 持ち替えのコストのほうが大きい
  4. 頻度に波があるなら外付けテンキー — 左側に置く
  5. 売れ筋は圧倒的にフルサイズ — 「テンキーレスが正解」は情報の偏り

どちらが優れているという話ではありません。 自分の1日の操作の内訳で決まります。

よくある質問

テンキーレスにすると肩が楽になるというのは本当ですか?
姿勢が変わるという意味では本当です。テンキーの幅だけマウスが右に押し出されなくなるので、腕を横に開く角度が浅くなります。ただし「テンキーレスにすれば肩こりが治る」という話ではありません。効くのはマウス操作が多い人で、キーボード入力が中心の人はほとんど変わりません。まず自分がマウスをどれだけ使っているかを見てから判断してください。
テンキーレスだと数字が打ちにくくなりませんか?
打ちにくくなります。上段の数字キーは1列に並んでいるので、テンキーのように指を置いたまま連続で打つことができません。伝票入力や表計算でまとまった量の数値を打つ人には、この差は無視できません。1日に数十件の数値入力があるならフルサイズ、月末だけまとまるという程度なら外付けテンキーを足すほうが合理的です。
外付けテンキーは左右どちらに置くべきですか?
左側です。右に置くとフルサイズと同じことになり、マウスがまた遠くなります。左手でテンキーを打ち、右手はマウスに置いたままにできるのが外付けの最大の利点です。ただし左手でのテンキー入力には慣れが要ります。数日は速度が落ちるので、繁忙期に切り替えないでください。
実際に売れているのはどちらですか?
圧倒的にフルサイズです。売れ筋ランキングの上位はフルサイズが大半を占めていて、テンキーレスは少数派です。理由は、会社支給のPCと配列を揃えたい人と、テンキーを実際に使う業務の人が多いからだと考えられます。「テンキーレスが正解」という論調はガジェット系の情報に偏りがあり、実際の購買行動とは一致していません。
テンキーレスと60%キーボードは何が違いますか?
テンキーレスはテンキーだけを削った配列で、ファンクションキーも矢印キーも独立して残っています。60%はさらに矢印キーとファンクションキー列も削るので、キーバインドの設計が必要になります。テンキーレスは慣れがほぼ不要で、60%は運用の作り込みが前提です。まずテンキーレスを試して、それでも横幅を詰めたい場合に60%を検討する順序が安全です。

この記事を書いた人

midori

PC周辺機器の仕様と売れ筋データを読み比べて、用途別の選び方に落とし込んでいます。実機を入手した製品は、記事にその旨を明記しています。

  • メーカー公表値と売れ筋データを突き合わせて比較
  • 欠点を長所と同じ密度で書く

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