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マウス掃除の手順とカーソルが飛ぶときに見る場所

公開日

結論から書きます。カーソルが飛ぶ・引っかかるとき、最初に疑うのはセンサー窓とソールで、内部ではありません。 窓に付いた皮脂の膜と、ソールに噛んだ埃で本体がわずかに浮いていること。この2つで原因の大半が説明できます。分解の前に、やることがあります。

症状から場所を絞る。分解はいちばん後

マウスの不調は、症状ごとに見る場所がほぼ決まっています。

症状 まず疑う場所 掃除で直るか
カーソルが飛ぶ・小刻みに震える センサー窓 直ることが多い
動かすと引っかかる・ザラつく ソール(埃 or 摩耗) 埃なら直る/摩耗は要交換
ホイールがゴリゴリする ホイールの隙間 直ることがある
ホイールが空回りする 内部のエンコーダー 直らない
側面がベタつく ラバーコートの加水分解 直らない

光学式のマウスは、底面から光を当てて、跳ね返った表面の模様を高速で撮影し、そのズレから移動量を出しています。つまりレンズの前が汚れれば、写真がぼけるのと同じことが起きます。 カーソルが飛ぶ症状の説明として、これがいちばん素直です。

ソールも同じ理屈につながります。ソールに埃が挟まると本体が数十マイクロメートル浮き、センサーと面の距離が変わります。「滑りが悪い」だけでなく「読み取りが不安定になる」のがソールの汚れで、症状が2つ同時に出るぶん厄介です。

なお、無線マウスでカーソルが飛ぶ場合は、掃除の前に切り分けが要ります。USBハブから直挿しに変えると直る、2.4GHzのレシーバーをUSB 3.0ポートから離すと直る、という電波側の原因も同じ症状を出すためです。判別の手順はマウスがつながらないときの切り分けにまとめました。掃除しても改善せず、電波側も潰したなら、次はDPIとポインタ速度の設定を見る順序になります。

作業の前に、電源を切ってください。 有線はUSBを抜き、無線は電源スイッチを切って可能なら電池を外します。理由は水濡れではなく、掃除中にボタンやホイールが誤入力されるのを防ぐためです。

①センサー窓 — 乾いた綿棒で、アルコールは使わない

ここが最初の一手です。マウスを裏返し、窪みの底にある小さな窓を覗いてください。

サンワサプライ

200-CD056

総合評価4.3/5

評価

除去力
4/5
機器へのやさしさ
4.5/5
手軽さ
5/5
ランニングコスト
5/5
用途の広さ
4.5/5

こんな人にセンサー窓の皮脂と埃を、アルコールを使わずに落としたい人。ホイールの隙間もついでに触りたい人

ここが良い

  • 先端2mmで、市販の一般的な綿棒より細い。マウスのセンサー窓は数ミリの窪みの底にあることが多く、普通の綿棒では綿がつぶれて窓の中心に届かない
  • 軸がプラスチック製で、紙軸のようにたわまない。窪みの奥へ真っ直ぐ力を伝えられるので、少ない回数でこすり終えられる
  • 乾いたまま使える。センサー窓のレンズや周囲のコーティングは溶剤に弱い場合があり、まず乾拭きで様子を見るという順序を守れる道具として理にかなっている
  • 100本入りで、汚れたら惜しまず捨てて次の1本に替えられる。汚れた綿棒を使い回して皮脂を塗り広げる、という一番やってはいけない失敗を避けやすい
  • ホイールとシャーシの隙間、サイドボタンの縁、ソールを剥がした跡の縁など、マウスの「線状の溝」全般に使える。1本の道具で掃除の大半の工程をカバーできる

ここは惜しい

  • 綿部は繊維なので、窓の縁に毛羽が残ることがある。仕上げにブロアーで飛ばす工程が別途いる
  • 固着した皮脂の膜には力不足。何度こすっても曇りが取れないときは、この綿棒では解決しない領域に入っている
  • 先端2mmは「細い」側だが、極端に狭いスリットには入らない。より細い部位を狙うなら先端0.8mmの200-CD057が別に必要になる
  • 100本という数量は、掃除の頻度が年数回の人には持て余す。使い切る前に袋の中で埃をかぶる可能性がある
  • 綿棒はあくまで拭く道具で、ホイール内部のエンコーダーや基板側の汚れには届かない。空回りするホイールの症状はこれでは直らない

先端2mmの精密綿棒です。この工程で普通の綿棒が使えない理由は、太さにあります。 センサー窓は数ミリの窪みの底にあり、一般的な綿棒だと綿が入口でつぶれて、肝心の中心に触れません。軸がプラスチック製でたわまないので、窪みの奥へ真っ直ぐ力が伝わります。全長は68.5mmとメーカーが公表しています。

100本入りなのも、この用途では合理的です。汚れた綿棒を使い回すと、皮脂を窓に塗り広げるだけになります。 一度こすったら捨てて次の1本に替える、という使い方ができる数量です。

弱点も明確で、綿は繊維なので窓の縁に毛羽が残ることがあります。 仕上げにブロアーで軽く飛ばす工程が別に要ります。そして固着した皮脂の膜には力不足です。何度こすっても曇りが取れないなら、この道具では解決しない領域に入っています。

窓の周囲に積もった埃は、綿棒でこする前に払っておきます。ここでブラシが効きます。

サンワサプライ

CD-BR14GYN

総合評価4.2/5

評価

除去力
3.5/5
機器へのやさしさ
4.5/5
手軽さ
5/5
ランニングコスト
5/5
用途の広さ
4/5

こんな人にマウスを分解せずに、ホイールの隙間とソール周りの埃をかき出したい人。静電気で埃が戻るのが嫌な人

ここが良い

  • 20mmの隙間ブラシが付く。マウスで埃が溜まる場所はホイールとシャーシの数ミリの隙間なので、この細いほうが本体側より出番が多い
  • 導電性繊維で静電気を逃がすとメーカーが説明している。プラスチック筐体のマウスは払った直後に埃を吸い戻しやすく、そこを抑えられるのは掃除の持ちに効く
  • 毛が触れるだけなので、センサー窓のレンズやソールの角を傷める風圧・圧力がかからない。分解前の第一手として安全側に倒せる
  • 消耗品ではなく、汚れたら手洗いして戻せる。エアダスターのように残量を気にせず、週1回の軽い手入れを習慣にしやすい
  • 45gと軽くマウスパッドの脇に置いておける。マウスパッド表面の埃を先に払っておけばソールに噛む量自体が減るので、予防の道具としても機能する

ここは惜しい

  • かき出すだけで飛ばす力はない。かき出した埃を最後にブロアーやエアダスター、あるいは粘着テープで回収しないと、デスクに移すだけで終わる
  • ホイールの奥(エンコーダー側)には毛先が届かない。空回りや反応抜けの原因になる内部の汚れには手が出せない
  • 皮脂の固着には効かない。センサー窓の曇りやラバーグリップのベタつきは、ブラシでは一切改善しない
  • 洗った後は完全に乾かす必要がある。湿った毛で電子機器に触れるのは避けたいので、掃除の直前に洗うという使い方はできない
  • 使い古しの歯ブラシでも近い作業はできる。除電機能に価値を見いだせないなら、わざわざ買う理由は薄い

20mmの隙間ブラシが付いた除電ブラシです。マウスで埃が溜まるのはホイールの脇やソールの縁といった数ミリの溝なので、本体側の70mmより、この細いほうが出番が多い構成になります。導電性繊維を毛に混ぜて静電気を逃がすとメーカーが説明しており、プラスチック筐体のマウスは払った直後に埃を吸い戻しやすいので、ここは掃除の持ちに効きます。

毛が触れるだけなので、レンズやソールの角を傷める風圧も圧力もかかりません。分解前の第一手として、安全側に倒せる道具です。 45gと軽く、マウスパッドの脇に置いて週1回払う習慣にできます。

ただしかき出すだけで、飛ばす力はありません。 浮かせた埃を最後にダスターか粘着テープで回収しないと、デスクに移して終わります。皮脂の固着にも無力で、ベタつきには一切効きません。正直に書けば、使い古しの歯ブラシでも近い作業はできます。

②ソール — 汚れなら取れる。摩耗は掃除では戻らない

窓を拭いても引っかかりが消えないなら、次はソールです。ここで見分けるのは**「汚れているのか、減っているのか」**の一点です。

  • 汚れ — ソールの縁に灰色の毛玉状の埃が挟まっている。指でなぞると盛り上がりがある。綿棒で縁をなぞれば取れます
  • 摩耗 — 白いソールが灰色に変色して薄い。角が丸い。指でなぞっても台座との段差をほとんど感じない。これは戻りません

摩耗を掃除で直そうとして、ソールをアルコールで擦り続ける人がいますが、減った材料は戻りません。貼り替えるしかないというのが、この工程の結論です。

Team GRAPHT

TGR018-UC

総合評価4.4/5

評価

除去力
3/5
機器へのやさしさ
4.5/5
手軽さ
3.5/5
ランニングコスト
4.5/5
用途の広さ
3/5

こんな人にカーソルの引っかかりが「汚れ」ではなく「ソールの摩耗」だと分かった人。機種専用品が出ていないマウスを使っている人

ここが良い

  • 丸形40個入りのユニバーサルタイプなので、機種専用ソールが出ていない事務用マウスやトラックボールにも貼れる。専用品を探して在庫切れに当たる、という詰まり方をしない
  • 素材が100%PTFE。純度をうたっている製品は摩擦が安定しやすく、埃を噛んで浮いた状態から「均一に接地する」状態へ戻す用途に向く
  • エッジをラウンド加工してあるとメーカーが明記している。角が立ったソールはマウスパッドの繊維を拾って引っかかりの原因になるため、ここは実用差が出る部分
  • 40個入りで、1台あたり4〜6枚使うとしても複数回・複数台ぶんある。ソールは消耗品なので、まとめ買いの形が理にかなっている
  • 貼り替えは掃除では戻せない「摩耗」への唯一の対処。センサー窓を拭いても引っかかりが消えないときの次の一手として、順序が明確に置ける

ここは惜しい

  • ゲーミング用途を前提にした製品で、厚さ0.8mmは純正ソールより厚い場合がある。マウスの底面クリアランスが変わり、センサーのリフトオフディスタンスに影響する可能性がある
  • 丸形の汎用品なので、純正ソールの形(曲線状・大きな面積)とは一致しない。接地面積が変わることで滑走感が純正から変わるのは避けられない
  • 古いソールを剥がした後の粘着剤の残りを自分で処理する必要がある。ここを雑にやると新しいソールが浮き、かえって引っかかりが悪化する
  • ソールの直径がメーカー公表資料で明示されていない。自分のマウスの純正ソールの大きさと合うかは、届いてから確認することになる
  • メーカー公式の楽天市場店では在庫が切れており、購入先が家電量販店の公式店に限られる時期がある。急いでいる人には入手性がネックになる

丸形40個入りの、機種を問わないユニバーサルソールです。この製品を挙げた理由は性能より入手性で、機種専用ソールが出ていない事務用マウスやトラックボールにも貼れます。 専用品を探して在庫切れに当たる、という詰まり方をしません。材質は100%テフロン(PTFE)、厚さ0.8mm、エッジはラウンド加工とメーカーが公表しています。角が立ったソールはマウスパッドの繊維を拾うので、この処理は実用差が出る部分です。

一方で、汎用品ゆえの割り切りがあります。丸形なので、純正ソールの曲線状の形とは一致しません。 接地面積が変わるぶん、滑走感は純正から変わります。厚さ0.8mmは純正より厚い場合があり、底面のクリアランスが変わればセンサーのリフトオフディスタンスにも影響し得ます。 ソール直径がメーカー公表資料に明示されていないため、自分のマウスの純正ソールと大きさが合うかは届いてからの確認になります。

貼り替えで失敗しやすいのは1点だけです。古いソールを剥がした跡の粘着剤を、残したまま新しいソールを貼ること。 ここが凸凹していると新しいソールが浮き、貼り替える前より引っかかります。剥がした跡は綿棒で丁寧にならしてから貼ってください。

そもそもソールが早く減る、埃を噛みやすいという人は、土台側に原因があることがあります。布系のマウスパッドは繊維が舞い、ハード系は表面の粗さがソールを削ります。素材ごとの違いはマウスパッドの比較にまとめました。

③ホイールの隙間 — カードでかき出し、ダスターで飛ばす

ホイールとシャーシの間の数ミリの溝には、髪の毛と皮脂の混ざった塊が溜まります。分解せずに届く範囲は、ここまでです。

順序は「かき出す→飛ばす」です。風は浮いているものしか動かせないので、先に物理的に浮かせます。使うのは不要になったポイントカードのような薄いプラスチックの板で、ホイールの脇の溝に差し込み、手前から奥へ一度だけ滑らせます。刃物を使うと樹脂に傷が入り、そこに汚れが溜まるようになるので使いません。

サンワサプライ

CD-31SET

総合評価4/5

評価

除去力
4/5
機器へのやさしさ
3.5/5
手軽さ
5/5
ランニングコスト
2.5/5
用途の広さ
4/5

こんな人にホイールの隙間の奥に入った埃を、分解せずに吹き出したい人。掃除は年に数回で十分な人

ここが良い

  • 付属の約13cmノズルチューブでホイールの隙間を正面から狙える。マウスを分解せずに奥の埃へ届く手段としては、いちばん敷居が低い
  • 逆さにしても液化ガスが噴き出さない構造。マウスを裏返してソール周りやセンサー窓の縁を吹くとき、缶の角度を気にしなくていい
  • ノンフロンで地球温暖化係数はメーカー公表で1以下。使い捨て前提の道具としては環境負荷が抑えられている
  • 2本セットなので1本を予備に回せる。マウスだけでなくキーボードやPCの吸気口にも使い回せる
  • 充電も準備もいらない。カーソルが飛び始めたその場でキャップを外して吹ける即応性は、電動式にはない利点

ここは惜しい

  • ガス組成がDME(可燃性)とメーカーが公表している。火気厳禁で、換気しながら使う必要がある
  • 至近距離から強く吹くとホイールが高速回転する。空回りするようになったという報告の一因とされるため、ホイールは指で押さえてから吹くべきで、無造作に使える道具ではない
  • センサー窓に真正面から吹くと、隙間の埃を内側へ押し込む向きになりやすい。窓は綿棒、隙間はダスター、と役割を分けないと逆効果になる
  • 使い捨てで、頻度を上げるほど買い足しと空き缶のガス抜き廃棄が発生する
  • 連続噴射で缶が急激に冷える。冷えると噴射圧が落ち、長く握ると凍傷のおそれもある

付属の約13cmノズルチューブで、ホイールの隙間を正面から狙えます。逆さにしても液化ガスが出ない構造なので、マウスを裏返してソール周りや窓の縁を吹くときに缶の角度を気にしなくていい。この持ち替えの自由度が、マウスでは効きます。ノンフロンで地球温暖化係数はメーカー公表で1以下、2本セットで1本を予備に回せます。

キーボード側の掃除でも同じ缶を使えます。工程の考え方はキーボード掃除の手順に書きましたが、「立てるか伏せて、重力でゴミが落ちる方向に吹く」という原則はマウスでも同じです。

使い捨てなので、頻度を上げるほど買い足しと空き缶のガス抜き廃棄が発生します。年に数回で足りる人向けの道具だと割り切ってください。

④表面の皮脂と、拭いても直らないベタつき

物理的なゴミを落とし終えてから、最後に一度だけ拭きます。順序を逆にすると、湿った面に埃が貼りつくだけです。

エレコム

WC-AL20LPN

総合評価3.7/5

評価

除去力
4/5
機器へのやさしさ
3/5
手軽さ
4.5/5
ランニングコスト
3/5
用途の広さ
4/5

こんな人にマウス上面の皮脂テカリと手アカを落としたい人。ラバーコートではないプラスチック筐体のマウスを使っている人

ここが良い

  • アルカリ電解イオン水が主成分で界面活性剤不使用。洗剤成分をボタンの隙間に残さずに皮脂を浮かせられる
  • 200×300mmの大判厚手。1枚でマウス全体とマウスパッドの縁まで拭き切れるので、途中で手が止まらない
  • 帯電防止をうたっており、拭いた直後に埃を吸い寄せにくい。ソールに埃を噛ませない予防としても意味がある
  • 絞る手間がなく、拭いたら捨てるだけ。掃除の腰が軽くなるぶん頻度を保ちやすい
  • マウス以外にキーボード、デスク、プリンターの筐体にも使える。1パックで周辺機器をまとめて片付けられる

ここは惜しい

  • 主成分にエタノールを含む。ラバーコート(軟質樹脂塗装)の側面やグリップに使うと、加水分解が進んだ表面をさらに荒らすおそれがある。ベタつき始めたマウスには使わないほうがいい
  • センサー窓には使えない。水分がレンズの縁から内部へ回り込むリスクがあり、窓は乾いた綿棒が原則
  • メーカーがモニター画面には使えないと明記している。同じ1枚でディスプレイまで拭くという使い方はできない
  • 埃を取る力はない。ブラシやエアダスターで物理的なゴミを落とした後の仕上げ用で、これ単体では掃除が完結しない
  • 20枚入りで、頻繁に使うとすぐなくなる。ランニングコストは水で湿らせたマイクロファイバークロスに完全に負ける

アルカリ電解イオン水が主成分で、界面活性剤は不使用。洗剤成分をボタンの隙間に残さずに皮脂を浮かせられます。 200×300mmの大判厚手なので、1枚でマウス全体とマウスパッドの縁まで拭き切れます。帯電防止をうたっており、拭いた直後に埃を吸い寄せにくいのは、ソールに埃を噛ませない予防としても意味があります。

注意点は2つ。センサー窓には使えません。 水分がレンズの縁から内部へ回り込むリスクがあり、窓は乾いた綿棒が原則です。そしてメーカーはモニター画面には使えないと明記しています。埃を取る力もないので、これ単体では掃除が完結しない仕上げ専用の道具です。

そしてもう1つ、この製品を使ってはいけない相手があります。

ベタつきが何年で出るかは使用環境で大きく変わるため、年数の目安は書きません。**「拭いた翌日にまたベタついたら加水分解」**という判別で十分実用になります。プラスチック筐体(ラバーコートなし)のマウスなら、この症状はそもそも起きません。次に買うときの判断材料になります。

ホイールの空回りは、掃除の領域を超えている

最後に、掃除で直らないものをはっきり書きます。

手応えは普通なのに画面が動かない、逆方向に飛ぶ、たまに反応が抜ける。 この症状は、ホイールの軸にあるロータリーエンコーダーという部品側の問題である可能性が高く、外側からの掃除では届きません。

  • 回すと引っかかる・ゴリゴリ鳴る → 隙間の埃。前章までの手順で改善する余地があります
  • 回っているのにスクロールしない・逆に飛ぶ → エンコーダー側。掃除の対象外です

ここまで来ると、分解して部品を交換するか、買い替えるかの二択になります。分解はメーカー保証の対象外になるうえ、爪でツメを割る事故が起きやすく、万人に勧められる作業ではありません。

買い替えを前提にするなら、選び直しの軸はマウスのおすすめと選び方にまとめています。ホイールとクリックの機構が変わると音も変わるので、静かさを重視するなら静音マウスの比較のほうが近い記事です。

5つの道具の使い分けと頻度

製品比較表
項目イチオシサンワサプライ200-CD056サンワサプライCD-BR14GYNTeam GRAPHTTGR018-UCサンワサプライCD-31SETエレコムWC-AL20LPN
総合評価4.3/54.2/54.4/54/53.7/5
種類精密綿棒(極細綿棒)除電ブラシ(隙間ブラシ付き)交換用マウスソール(貼り替え式)スプレー缶式エアダスター(2本セット)ウェットクリーニングティッシュ(汚れ落とし・大判厚手)
先端サイズ(メーカー公表)2mm————
先端形状丸型先端————
軸の材質プラスチック製————
全長(メーカー公表)68.5mm————
入数100本入り—丸形40個入り(ユニバーサル)——
カラー白グレー(レッドのCD-BR14Rあり)ホワイト(ブラックのTGR018-UC-BKあり)——
用途(メーカー公表)キーボード・ゲームコントローラー・カメラレンズなど精密機器の細かな隙間のクリーニング————
同シリーズ先端0.8mm・三角先端のスクリュータイプ 200-CD057あり————
型番200-CD056CD-BR14GYNTGR018-UCCD-31SETWC-AL20LPN
全長—265mm———
ブラシ部—70mm———
隙間ブラシ—20mm———
重量—45g———
材質(柄)—ABS樹脂———
材質(毛)—ポリプロピレン・ナイロン・導電性繊維———
除電の仕組み(メーカー説明)—毛に混ぜた導電性繊維で静電気を除去し、ホコリの再付着を抑える———
手入れ—汚れたら手洗い可———
材質(メーカー公表)——100%テフロン(PTFE)——
厚さ(メーカー公表)——0.8mm——
形状——丸形——
エッジ処理(メーカー公表)——ラウンド加工——
粘着剤(メーカー公表)——アクリル粘着——
対応機種——機種を問わないユニバーサル(汎用)タイプ——
原産国(メーカー公表)——中国——
容量———350ml(228g)×2本—
ガス組成(メーカー公表値)———炭酸ガス+DME(可燃性ガス)—
オゾン層への影響———ノンフロン—
地球温暖化係数(GWP・メーカー公表値)———1以下—
逆さ使用———対応(逆さにしても液化ガスが出ない構造)—
本体サイズ———直径66×H218mm—
付属品———約13cmのノズルチューブ—
備考———グリーン購入法適合をうたう環境配慮タイプ—
枚数————20枚
シートサイズ————200×300mm
主成分(メーカー公表)————アルカリ電解イオン水、エタノール(アルコール)
材質————レーヨン系スパンレース
界面活性剤————不使用
メーカー注意書き————モニター画面には不適(表面のコーティングが剥離するおそれ)。画面には液晶用のWC-DPシリーズなどを使う
うたい文句————帯電防止効果で汚れの再付着を軽減
こんな人にセンサー窓の皮脂と埃を、アルコールを使わずに落としたい人。ホイールの隙間もついでに触りたい人マウスを分解せずに、ホイールの隙間とソール周りの埃をかき出したい人。静電気で埃が戻るのが嫌な人カーソルの引っかかりが「汚れ」ではなく「ソールの摩耗」だと分かった人。機種専用品が出ていないマウスを使っている人ホイールの隙間の奥に入った埃を、分解せずに吹き出したい人。掃除は年に数回で十分な人マウス上面の皮脂テカリと手アカを落としたい人。ラバーコートではないプラスチック筐体のマウスを使っている人
購入先

工程ごとに担当が決まっているので、全部を買う必要はありません。

工程 目安 使う道具 所要時間
マウスパッドと本体表面を払う 週1回 除電ブラシ 1分
センサー窓を撫でる 月1回 極細綿棒 1分
ホイールの隙間をかき出して吹く 月1回 薄いカード+エアダスター 3分
全体を拭く 月1回 ウェットシート 1分
ソールを貼り替える 症状が出たとき 交換用ソール 15分

最小構成なら、極細綿棒1つで足ります。 カーソルが飛ぶという最も多い症状に対して、費用対効果が突出しているのがこの工程だからです。ブラシとウェットシートは掃除の質を上げる道具、エアダスターはホイール専用、交換用ソールは症状が出てから買う消耗品、という位置づけになります。

まとめ

  1. センサー窓を乾いた綿棒で撫でる — カーソルが飛ぶ症状の第一手。費用対効果が最も高い
  2. ソールは汚れか摩耗かを見分ける — 段差が消えていたら掃除では戻らない。貼り替える
  3. ホイールはかき出してから吹く — 指で押さえる。窓に正面から吹かない
  4. 拭くのは最後に一度だけ — 順序を逆にすると湿った面に埃が貼りつく
  5. ベタつきは寿命のサイン — 加水分解は掃除で直らない。買い替えの判断に切り替える

分解は、この5つを全部やってからです。 実際には、多くの不調が①と②で終わります。マウスを裏返して窓を覗くところから始めてください。道具を買わなくても、いまできます。

よくある質問

カーソルが飛ぶとき、まずどこを掃除すればいいですか?
マウスを裏返して、センサーの窓を見てください。窪みの底にレンズがあり、そこに皮脂の膜や糸くずが付くと、センサーが読む画像がぼけてカーソルが飛びます。乾いた極細の綿棒で窓の中心を撫でるのが最初の一手です。次に見るのはソールで、埃を噛んで本体が浮いていないか、角が丸くなって片減りしていないかを確認します。この2か所で症状が変わらないときに初めて、接続や設定、内部の問題を疑う順序になります。
センサーの窓をアルコールで拭いてもいいですか?
まず乾いた綿棒で試してください。窓のレンズや周囲は樹脂で、機種によってはコーティングがかかっています。溶剤に弱い場合があり、いきなりアルコールを当てると曇りや白化を招くおそれがあります。乾拭きで落ちない固着した皮脂に限って、綿棒の先へごく少量を含ませ、絞ってから中心だけを撫でます。液体をマウスに直接垂らすことと、窓のまわりの隙間を濡らすことは避けてください。水分がレンズの縁から内部へ回り込みます。
ソールは掃除で元に戻りますか?
汚れなら戻りますが、摩耗は戻りません。埃を噛んで浮いているだけなら、剥がさずに縁を綿棒でなぞって取り除けば滑りは回復します。一方でソールの角が丸くなっていたり、白いソールが灰色に変色して薄くなっていたり、指でなぞって台座との段差が消えていたりする場合は、材料そのものが減っています。ここは拭いても削っても戻らないので、交換用ソールへ貼り替えるのが唯一の対処になります。
ラバーコートのベタつきは掃除で落ちますか?
落ちません。側面やグリップの軟質樹脂塗装がベタつくのは、樹脂が空気中の水分と反応して分解する加水分解という現象で、汚れが乗っているのではなく素材そのものが変質しています。拭けば一時的に手触りが変わりますが、時間が経てば再発します。アルコール系のシートで擦ると、変質した層を荒らして剥離を早める方向に働きます。ベタつきは寿命のサインなので、掃除ではなく買い替えかグリップテープでの対処を検討してください。
ホイールを回しても画面がスクロールしないのは掃除で直りますか?
症状によります。回すと引っかかる、ゴリゴリと音がするといった感触の問題は、ホイールとシャーシの隙間に溜まった埃が原因のことがあり、エアダスターとカードでかき出せば改善する余地があります。一方で手応えは普通なのに画面が動かない、逆方向に飛ぶ、たまに反応が抜けるという症状は、内部のロータリーエンコーダー側の問題である可能性が高く、外側の掃除では届きません。分解して部品を交換するか、買い替えの判断になります。

この記事を書いた人

midori

PC周辺機器の仕様と売れ筋データを読み比べて、用途別の選び方に落とし込んでいます。実機を入手した製品は、記事にその旨を明記しています。

  • メーカー公表値と売れ筋データを突き合わせて比較
  • 欠点を長所と同じ密度で書く

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