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ノートPC冷却台のおすすめと効く条件

公開日

この記事の結論

  1. 1

    400-CLN031

    ★ 4.5

    静かな部屋で長時間作業する人。ファン音を増やさずに、15.6インチまでのノートPCの底面温度と手首まわりの熱だまりを下げたい人向け。

  2. 2

    400-CLN026

    ★ 4.4

    まず安く試したい人。冷却台が自分のノートPCに効くのかどうかを、最小の出費で確かめる一台。

  3. 3

    SX-CL22LSV

    ★ 4.2

    17インチ級の大型ノートやゲーミングノートを、夏場に高負荷で回す人。多少の音と引き換えに風量を最優先する場合。

  4. 4

    SX-CL20BK

    ★ 4.0

    デスクが狭い人、カフェやコワーキングに持ち出す人。板状の冷却台を置く余地がない環境で、傾斜と最小限の送風だけ足したい場合。

  5. 5

    400-CLN043

    ★ 3.8

    底面に吸気口がなく、風を送るタイプの冷却台が効かない機種。タブレットや薄型ノートの、発熱源の真下だけを直接冷やしたい場合。

各製品の詳しい評価を読むには、このまま下へスクロールしてください。

結論から書きます。冷却台で確実に下がるのは、筐体の底面温度と、手首やひざに伝わる熱です。CPU温度が10℃も20℃も下がる道具ではありません。

効くかどうかは機種で決まります。底面に吸気口があるノートPCなら意味があり、側面・背面吸気やクラムシェル運用では、ほぼ空振りします。 買う前にPCをひっくり返してください。

まず「スタンドで足りるか」を切り分ける

冷却台の多くは傾斜がつきます。そのため「打鍵角を変えたい」「首が疲れる」という理由で冷却台を検討している人がいますが、それはスタンドの仕事です。

冷却台 ノートPCスタンド
主な目的 底面の熱を逃がす 画面の高さ・打鍵角を変える
高さ 数cm止まり 20cm以上上げられる機種もある
電源 USB給電が要る 不要
音 ファン音が出る 無音
クラムシェル ほぼ使えない 縦置き型なら最適

冷却台に付いている角度調節は、あくまで底面に空気の通り道を作るためのものです。稼げる高さは数cmで、外部モニターと同じ高さまで画面を上げる用途には届きません。

姿勢や画面の高さが目的なら、ノートPCスタンドの比較から選んでください。 冷却台を買っても、その目的は満たせません。

逆に、スタンドで傾斜はもうついている、それでも底面が熱い、夏場に動作が重くなる。この状態が冷却台の出番です。

冷却台が効く条件、効かない条件

ここが記事の本題です。冷却台は「買えば冷える」道具ではなく、条件が揃ったときだけ効く道具です。

条件1: 底面に吸気口があるか

ノートPCをひっくり返して、スリット状の穴があるかを確認してください。

  • 底面に吸気口がある → 冷却台が送る風が、そのまま内部に取り込まれる空気になります。供給する空気の温度を下げられるので、内部温度に届く余地があります
  • 吸気口が側面・背面だけ → 下から風を当てても、冷えるのは筐体の表面だけです。内部に入る空気は室温のままなので、CPU温度はほとんど動きません

薄型のモバイルノートは、底面にほとんど開口がない機種が増えています。この場合、送風式の冷却台を買っても期待した結果は出ません。 5製品のうち接触式の400-CLN043だけが、この条件に依存しない構造です。

条件2: クラムシェルで使っていないか

ノートPCを閉じて縦置きスタンドに立て、外部モニターにつなぐ運用では、そもそも底面が垂直になります。板状の冷却台を下に敷くという前提が成り立ちません。

クラムシェルは排熱の面では不利になりやすい運用です。熱が気になるなら冷却台を足すより、底面や側面の開口を塞がないスタンドを選び直すほうが筋が通ります。

条件3: 夏場の高負荷かどうか

室温が低く負荷も軽いなら、冷却台の有無で差は出ません。PC側のファンが最初から余裕を持って回っているためです。

効果が見えるのは、室温が高く、CPUが長時間張り付いている状況です。動画の書き出し、ビルド、ゲーム、長時間のWeb会議。この帯域で「サーマルスロットリングが始まるまでの時間が延びる」というのが、冷却台の現実的な効き方です。

「何℃下がる」というメーカー数値の読み方

各社が公表している冷却効果の数字は、測り方がそれぞれ違います。 そのまま比較できません。

  • 400-CLN031: 50℃に加熱したアルミ板を32.5℃まで低下。これは金属板の試験であって、PCのCPU温度が17.5℃下がるという意味ではありません
  • SX-CL22LSV: 最大約10℃。未使用時との比較で、メーカー条件下の値
  • SX-CL20BK: 最大約8℃
  • 400-CLN026: 自社試験で約4℃低減

この4つを並べて「CLN031が一番冷える」と読むのは誤りです。 対象が金属板とPCで違います。

同じ理由で、「約4℃」と書いている400-CLN026が最も効かない、とも言えません。 メーカーが控えめな条件で測っているだけの可能性があります。数字の大小ではなく、測り方が書いてあるかどうかを見るほうが実用的です。

冷却台選びで期待値を管理する目安としては、次のように考えておくと外しません。

  • 筐体の底面温度: 触ってわかる程度には下がる
  • キーボード面・手首まわりの熱だまり: 軽減される
  • CPUのコア温度: 条件が揃って数℃。劇的には下がらない
  • ファンの回転数: 下がることがある。結果として本体の音が減る場合もある

最後の項目は見落とされがちですが、ノートPC本体のファンが静かになれば、冷却台のファン音と差し引きでプラスになることもあります。ここは機種次第です。

騒音というトレードオフ

冷却台は、静かな机に音源を1つ増やす行為です。dB値だけを見ないでください。

同じ25〜30dB台でも、音質はファン径と回転数で決まります。

ファン径×回転数 音の傾向
400-CLN031 約17cm×約1150rpm 低い唸り。マイクに乗りにくい
SX-CL22LSV 約20cm×約800rpm 風量のわりに低い音
400-CLN026 70mm×4基・1800rpm 高めの風切り音
SX-CL20BK 60mm×2基・3000rpm 最も高い周波数寄り

人の耳は高い音のほうを強く意識します。 60mmファンを3000rpmで回すSX-CL20BKは、公表28dB-Aという数字だけ見ればSX-CL22LSV(約30dB-A)より静かなはずですが、体感では逆転しうる構成です。

Web会議が多いなら差はさらに開きます。低い唸りはマイクのノイズ抑制で処理されやすく、高い風切り音は相手に届きやすい。 静かな部屋で長時間使うなら、無段階の風量調節がある製品を選んでおくと、音を許容範囲まで絞る余地が残ります。

ノートPC冷却台おすすめ5選

各製品の評価は「冷却性能/静音性/省スペース・可搬性/角度・使い勝手/価格の納得感」の5項目・5点満点で統一しています。総合評価は単純平均ではなく、人に勧めるときの優先度を反映した編集判断の点数です。

冷却性能の点数は、メーカー公表値をそのまま反映したものではありません。 前述のとおり測定条件が各社で違うため、ファン径・風量・天板素材・風の当たる範囲という構造から評価しています。

第1位サンワサプライ400-CLN031総合評価4.5/5

評価

冷却性能
4/5
静音性
4.8/5
省スペース・可搬性
4/5
角度・使い勝手
4.7/5
価格の納得感
4.2/5

ここが良い

  • 公表騒音値が約20dBと、このクラスの冷却台としては低い。17cmの大口径ファンを低回転で回す構成なので、風切り音より低い唸りが主体になり、Web会議のマイクに乗りにくい
  • 天板がアルミで、ファンの風が当たらない範囲もある程度は熱を逃がせる。樹脂メッシュだけの製品より、底面全体の温度ムラが出にくい構造
  • 角度が8段階と細かく、風量も無段階。冷却台としてだけでなく、キーボードの打鍵角を決める台としても使い分けられる
  • USBポートが2つあり、本体給電で1ポート塞いでも周辺機器用に1つ返ってくる。ポートの少ない薄型ノートで効いてくる

ここは惜しい

  • 「50℃のアルミ板を32.5℃に」というメーカー試験値は金属板の話で、PCのCPU温度がその幅で下がるという意味ではない。数字だけ見て期待値を上げると必ず裏切られる
  • 15.6インチまでの想定で、天板の冷却面はW350×D225mm。17インチ級のゲーミングノートは物理的にはみ出す
  • 650gあり、毎日カバンに入れて持ち歩く用途には向かない。据え置き前提の製品
  • 吸気口が側面や背面にしかない機種では、下から風を当てても筐体表面が冷えるだけで内部温度にはほとんど届かない

静かな部屋に置ける冷却台という条件で、この5製品のなかでは最有力です。

公表騒音値が約20dB。17cmの大口径ファンを最大約1150rpmという低回転で回す構成なので、風切り音より低い唸りが主体になります。前の章で書いたとおり、この音質はWeb会議のマイクに乗りにくく、「冷却台を導入したら会議で指摘された」という失敗を避けやすい設計です。

天板がアルミニウム合金なのも実用的です。ファンの風が直接当たらない範囲も、天板そのものが熱を吸って逃がせるため、樹脂メッシュだけの製品より底面全体の温度ムラが出にくくなります。

角度調節が8段階、風量調節が無段階。冷却台としてだけでなく、キーボードの打鍵角を決める台としても使い分けられます。 さらにUSBポートが2つあり、本体給電で1つ塞いでも周辺機器用に1つ返ってきます。ポートの少ない薄型ノートでは、これが地味に効きます。

1位にしましたが、注意点があります。メーカーの「50℃のアルミ板を32.5℃に」という試験値は金属板の話で、PCのCPU温度が17.5℃下がるという意味ではありません。 ここを数字のまま期待すると必ず裏切られます。

サイズは15.6インチまでの想定で、冷却面はW350×D225mm。17インチ級のゲーミングノートは物理的にはみ出します。650gあるので持ち歩き用途にも向きません。そして吸気口が側面・背面にしかない機種では、下から風を当てても筐体表面が冷えるだけです。この製品に限った話ではありませんが、1位だからといって条件を飛び越えられるわけではありません。

第2位サンワサプライ400-CLN026総合評価4.4/5

評価

冷却性能
3.5/5
静音性
4/5
省スペース・可搬性
4.5/5
角度・使い勝手
4/5
価格の納得感
4.8/5

ここが良い

  • メーカー自身が「約4℃」と控えめな数字を出している。過大な冷却効果をうたわない分、期待値の設計がしやすい
  • 厚みが約1.5cmと薄く、天板面積はW36×D26cm。使わないときにデスク脇へ立てて置ける
  • ファンを4基に分散しているため、1基あたりの回転数を上げずに底面の広い範囲へ風を当てられる。25dBという公表値もこの構成による
  • 価格が冷却台の中でも最下層に近く、「効かなかった」ときの損失が小さい。冷却台の効果は機種依存が大きいので、この試しやすさ自体が実用的な価値になる

ここは惜しい

  • 風量調節がなくON/OFFのみ。静かな部屋で「もう少し弱くしたい」と思っても手段がない
  • 70mmファンを1800rpmで回すため、音質は低い唸りではなく高めの風切り音寄りになる。同じ25dBでも大口径機より耳につきやすい
  • 天板は樹脂ベースで、ファンの真上以外は放熱にあまり寄与しない。アルミ天板機に比べると温度ムラが出やすい
  • 青色LEDが常時点灯する。暗い部屋で作業する人には視界の端でちらつく要素になる

「自分のPCに冷却台が効くのか」を最小の出費で確かめる、という用途で選ぶ一台です。

冷却台の効果は機種依存が大きく、買ってみないと分からない部分が残ります。だからこそ外したときの損失が小さいこと自体が価値になります。この製品は価格が冷却台のなかでも最下層に近く、その役割を担えます。

メーカーが公表している冷却効果は「約4℃」。この控えめさは、むしろ評価できる点です。過大な数字を掲げていないぶん、期待値の設計がしやすくなります。

構成は70mmファン4基。1基あたりの回転数を上げずに底面の広い範囲へ風を当てる考え方で、公表25dBという値もこの分散によるものです。厚みが約1.5cmと薄く、使わないときはデスク脇に立てて置けます。

2位にしたのは音と調節の余地です。風量調節がなくON/OFFのみ。 静かな部屋で「もう少し弱くしたい」と思っても手段がありません。加えて70mmファンを1800rpmで回すため、音質は低い唸りではなく高めの風切り音寄りになります。同じ25dB前後でも、1位の大口径機より耳につきやすい構成です。

天板は樹脂ベースで、ファンの真上以外は放熱にあまり寄与しません。アルミ天板機に比べると温度ムラが出ます。細かい点では、通電時に青色LEDが常時点灯します。暗い部屋で作業する人には、視界の端でちらつく要素になります。

第3位エレコムSX-CL22LSV総合評価4.2/5

評価

冷却性能
4.5/5
静音性
3.8/5
省スペース・可搬性
3.3/5
角度・使い勝手
4/5
価格の納得感
3.8/5

ここが良い

  • 約70CFMは冷却台としては上位の風量。吸気口が底面にある機種なら、供給する空気の温度そのものを下げられるので効果が出やすい
  • 天板がアルミで面積も広く、ファンの風が届かない周辺部も熱を吸い出せる。15.4〜17インチの大型ノートで底面全体をカバーできる
  • 20cmの大口径を約800rpmで回す設計。同じ風量を小型ファンで稼ぐより回転数が低く済むため、風量あたりの音は抑えられている
  • メーカー公表の冷却効果が最大約10℃。あくまで筐体まわりの条件付きの値だが、根拠として公表されているのは判断材料になる

ここは惜しい

  • 公表30dB-Aで、静かな寝室や録音を伴う作業では確実に存在を主張する。静粛性を最優先するなら選ぶ理由がない
  • W390×D290mmと大きく、785g。デスクの奥行きを実質3cm近く食うので、狭い机では手前のスペースが削られる
  • 冷却効果「最大約10℃」はあくまでメーカー条件下の値。クラムシェルでスタンドに立てている状態や、吸気口が側面の機種では体感できない
  • 比較的古い設計の製品で、USB Type-A給電のみ。Type-Cしかないノートでは変換が要る

風量を最優先するなら、この5製品ではこれになります。

約70CFMは冷却台としては上位の風量です。底面に吸気口がある機種なら、供給する空気の温度そのものを下げられるので、効果が出やすい構成といえます。

天板がアルミで面積も広く、15.4〜17インチの大型ノートで底面全体をカバーできます。ファンの風が届かない周辺部も、天板が熱を吸い出します。17インチ級を載せられる製品は選択肢が限られるので、この対応サイズ自体が選ぶ理由になります。

20cmの大口径を約800rpmで回す設計なのも理にかなっています。同じ風量を小型ファンで稼ぐより回転数が低く済むため、風量あたりの音は抑えられています。

3位にしたのは、まず音です。公表30dB-Aは、静かな寝室や録音を伴う作業では確実に存在を主張します。静粛性を最優先するなら、この製品を選ぶ理由がありません。

サイズも問題になります。W390×D290mm・785g。デスクの奥行きを実質3cm近く食うので、狭い机では手前のスペースが削られます。机の広さに余裕がないなら、この時点で候補から外れます。

「最大約10℃」という公表値も、あくまでメーカー条件下の値です。クラムシェルでスタンドに立てている状態や、吸気口が側面の機種では体感できません。加えて比較的古い設計で、USB Type-A給電のみ。 Type-Cしかないノートでは変換が要ります。

第4位エレコムSX-CL20BK総合評価4/5

評価

冷却性能
3/5
静音性
3.5/5
省スペース・可搬性
4.8/5
角度・使い勝手
4.2/5
価格の納得感
4/5

ここが良い

  • 奥行き110mmのバー型で、天板全面を覆う冷却台と違ってデスクの占有面積がほとんど増えない。キーボードやマウスの置き場を削らない
  • 283gとポーチ付きで持ち運べる。出先のノートPC作業で「机が熱をためる」状況に対処できる数少ない形
  • ダイヤル式の無段階風量調節があり、静かにしたい場面では絞れる。ON/OFFだけの製品より運用の幅が広い
  • 12.1〜17インチと守備範囲が広い。買い替えでPCサイズが変わっても使い回せる

ここは惜しい

  • 60mmファンを3000rpmで回す構成で、高回転ゆえに音の周波数が高い。公表28dB-Aという数字以上に耳につきやすい
  • 本体がPCの奥側にしか当たらないため、底面全体には風が回らない。板状の冷却台に比べると効果の届く範囲が狭い
  • 「最大約8℃」は条件付きの公表値で、吸気口が底面にない機種ではほぼ体感できない
  • 給電がUSB Type-B。ケーブルを失くすと代替が手に入りにくい

机の面積を1平方センチも譲れない人のための形です。

奥行き110mmのバータイプで、PCの奥側の下に敷いて使います。天板全面を覆う冷却台と違い、デスクの占有面積がほとんど増えません。 キーボードやマウスの置き場を削らずに、傾斜と送風を足せます。狭い机の構成は狭いデスクでの作り方にまとめていますが、この形はその考え方と相性がいい。

283gで収納ポーチが付きます。出先で「机が熱をためる」状況に対処できる、数少ない持ち運べる冷却台です。カフェやコワーキングで作業する人には、ここが決定的になります。

ダイヤル式の無段階風量調節があるのも実用的です。ON/OFFだけの製品より、音と冷却のバランスを場面ごとに決められます。12.1〜17インチと守備範囲も広く、PCを買い替えても使い回せます。

4位にしたのは冷却の届く範囲です。本体がPCの奥側にしか当たらないため、底面全体には風が回りません。 板状の冷却台と比べると、効果の範囲が構造的に狭くなります。「最大約8℃」という公表値も条件付きで、吸気口が底面にない機種ではほぼ体感できません。

音も弱点です。60mmファンを3000rpmで回す構成で、高回転ゆえに音の周波数が高い。 公表28dB-Aという数字以上に耳につきやすいはずです。細かい点では給電がUSB Type-Bで、ケーブルを失くすと代替が手に入りにくい。

第5位サンワサプライ400-CLN043総合評価3.8/5

評価

冷却性能
4.2/5
静音性
3.5/5
省スペース・可搬性
4.6/5
角度・使い勝手
3.4/5
価格の納得感
3.2/5

ここが良い

  • 送風ではなく接触で熱を奪う方式なので、底面に吸気口がなく風を送るタイプの冷却台が空振りする機種でも作用する余地がある
  • 冷却面が可動し、筐体の裏側に密着させられる。発熱源の真上(CPU側)に狙って当てられるのが送風式との決定的な違い
  • 約224g・幅200mmと小さく、タブレットにも使える。据え置き型の冷却台を置けない環境でも成立する
  • USB Type-C給電で、モバイルバッテリーでも動かせる構成

ここは惜しい

  • ペルチェ素子は冷たい面を作る代わりに反対側に熱を出す。排熱が追いつかない状況では効果が頭打ちになり、机の上の総発熱はむしろ増える
  • 冷却面が露点を下回ると結露する可能性がある。湿度の高い環境でPCの底面に密着させる以上、リスクとして無視できない
  • 消費電力10Wで、送風式(1〜4W程度)の数倍。ノートPC本体のUSBから取ると充電と食い合う
  • 接触面がW200mmと限られ、面で冷やす製品ではない。当てる位置を外すとほとんど何も起きない
  • 2026年6月発売の新しい製品で、長期使用時の耐久性や結露に関する利用者の報告が蓄積されていない

送風式が空振りする機種に対する、方式そのものが違う選択肢です。

この記事で繰り返してきた「底面に吸気口がないと効かない」という制約は、送風式に固有のものです。この製品はペルチェ素子で冷却面を冷やし、筐体の裏側に密着させて熱を直接奪います。 吸気口の有無に依存しません。

冷却面が可動して筐体の形状に合わせられるので、発熱源の真上(CPU側)に狙って当てられます。 面ではなく点で攻める発想で、送風式との決定的な違いはここです。約224g・幅200mmと小さく、タブレットにも使えます。USB Type-C給電なので、モバイルバッテリーでも動かせます。

5位にしたのは、原理から来る不確実性です。ペルチェ素子は冷たい面を作る代わりに、反対側に熱を出します。 排熱が追いつかない状況では効果が頭打ちになり、机の上の総発熱はむしろ増えます。

もうひとつは結露です。冷却面が露点を下回れば結露しうる構造です。湿度の高い環境でPCの底面に密着させる以上、リスクとして無視できません。メーカーが結露の発生を公表しているわけではありませんが、原理から導ける指摘として書いておきます。

消費電力も10Wで、送風式(1〜4W程度)の数倍です。ノートPC本体のUSBから取ると充電と食い合います。接触面はW200mmに限られ、当てる位置を外すとほとんど何も起きません。 そして2026年6月発売の新しい製品で、長期使用時の耐久性や結露に関する利用者の報告がまだ蓄積されていません。

送風式が効く機種なら、素直に送風式を選ぶべきです。 この製品が候補に入るのは、底面に開口がなく、他の手段が尽きた場合に限られます。

5製品を横並びで比較する

製品比較表
項目イチオシサンワサプライ400-CLN031サンワサプライ400-CLN026エレコムSX-CL22LSVエレコムSX-CL20BKサンワサプライ400-CLN043
総合評価4.5/54.4/54.2/54/53.8/5
形式大型ファン1基+アルミ天板小型ファン4基+放熱パネル20cm大型ファン1基+アルミ天板小型バータイプ(本体をPC奥側の下に敷く)ペルチェ素子+排熱ファン(接触冷却)
対応サイズ15.6インチまで15.6インチまで(13.3・11.1インチ機にも対応)15.4〜17インチ12.1〜17インチ17インチまで/重量3kgまでのノートPC・タブレット
ファン約17cm×1基70×70×10mm×4基約20cm×1基60mm×2基1基
最大回転数約1150rpm(±10%)1800rpm(±10%)———
風量調節無段階なし(ON/OFFのみ)—ダイヤル式—
騒音値約20dB(メーカー公表値)約25dB(メーカー公表値)約30dB-A(メーカー公表値)約28dB-A(メーカー公表値)約30dBA(メーカー公表値)
角度調節8段階スタンド脚による2段階4段階—冷却面が機器の形状に合わせて可動
外形寸法約W350×D255×H26mm約W360×D260×H15〜40mm約W390×D290×H33mm約W297×D110×H36mm約W200×D69×H22〜28mm(スタンド展開時 H40〜48mm)
重量約650g約517g約785g約283g約224g
給電USB給電(DC5V・約1.4W)USB給電(消費電力4W以下)USB給電(5V・420mA)USB給電(5V・250mA)—
USBポート2ポート(1つは本体給電用、1つは周辺機器用)1ポート(周辺機器用)———
天板素材アルミニウム合金+ABS樹脂—アルミパネル+ABS樹脂——
メーカー公表の冷却試験50℃のアルミ板を32.5℃まで低下(PCでの実温度低下ではない)————
その他—通電時に青色LEDが点灯———
メーカー公表の冷却効果—自社試験で約4℃低減最大約10℃(未使用時との比較)最大約8℃—
回転数——約800rpm(±200rpm)3000rpm(±300rpm)—
風量——約70CFM約24CFM—
素材———ABS樹脂—
付属品———収納ポーチ—
消費電力————10W
入力————5V/2A
付属ケーブル————USB A - Type-C(80cm)
冷却方式————ペルチェ素子で冷却面を冷やし、筐体裏に密着させて熱を奪う
こんな人に静かな部屋で長時間作業する人。ファン音を増やさずに、15.6インチまでのノートPCの底面温度と手首まわりの熱だまりを下げたい人向け。まず安く試したい人。冷却台が自分のノートPCに効くのかどうかを、最小の出費で確かめる一台。17インチ級の大型ノートやゲーミングノートを、夏場に高負荷で回す人。多少の音と引き換えに風量を最優先する場合。デスクが狭い人、カフェやコワーキングに持ち出す人。板状の冷却台を置く余地がない環境で、傾斜と最小限の送風だけ足したい場合。底面に吸気口がなく、風を送るタイプの冷却台が効かない機種。タブレットや薄型ノートの、発熱源の真下だけを直接冷やしたい場合。
購入先

冷却台はUSBポートを1つ食う

見落とされがちですが、冷却台はUSB給電で動きます。薄型ノートでポートが2つしかない場合、そのうち1つが常時埋まります。

対処は2通りです。

  1. 周辺機器用ポートを持つ冷却台を選ぶ — 400-CLN031は2ポート、400-CLN026は1ポートを返してくれます
  2. ハブやドックから給電する — PC本体のポートを消費せずに済みます

2番目が現実的な解になることが多い。すでにモニターや外付けSSDをつないでいるなら、ドッキングステーションの比較から選んだ1台に冷却台も挿すのが素直です。

ただし400-CLN043は消費電力10Wで、送風式の数倍を食います。バスパワーのハブから取ると容量が足りない場合があるため、セルフパワー(ACアダプタ付き)のハブか、PC以外の電源から取るほうが安全です。

冷却台を含めた机全体の組み立て方はデスク環境の完全ガイドにまとめました。

まとめ

  1. PCをひっくり返して底面の吸気口を見る — ここが送風式が効くかどうかの分かれ目
  2. 傾斜だけが目的ならスタンドで足りる — 冷却台の角度調節は空気の通り道を作るためのもの
  3. 本2冊で先に試す — 底面に空間を作って変化があるなら、冷却台を足す価値がある
  4. メーカーの「何℃下がる」を横並びで比べない — 測定条件が各社で違う
  5. dB値ではなくファン径と回転数を見る — 小口径の高回転は数値以上に耳につく

冷却台は、ノートPCの性能を引き上げる道具ではありません。 熱で性能が落ち始めるまでの時間を少し延ばし、手首に伝わる熱を減らす道具です。この期待値で選べば、外しません。

よくある質問

冷却台を使うとCPU温度は何℃下がりますか?
機種によりますが、「10℃下がる」といった期待は持たないでください。冷却台が確実に下げるのは筐体の底面温度と、そこから手首やひざに伝わる熱です。CPU温度まで届くのは、ノートPCの底面に吸気口があり、そこへ室温より低い空気を安定して送り込めている場合に限られます。メーカーが公表している冷却効果の数値も、多くは未使用時との比較や金属板を使った試験の値で、CPUのコア温度が同じ幅で下がることを意味していません。サーマルスロットリングで性能が落ちる状況が、少し先に延びる。その程度に見積もっておくのが安全です。
自分のノートPCに冷却台が効くかどうか、買う前に判断できますか?
ある程度できます。ノートPCをひっくり返して、底面にスリット状の吸気口があるかを見てください。底面吸気なら送風式の冷却台が効く余地があります。吸気口が側面や背面にしかない機種では、下から風を当てても筐体の表面が冷えるだけで、内部に入る空気の温度は変わりません。もうひとつの確認方法は、本を2冊置いてノートPCの奥側を数センチ持ち上げ、底面に空間を作った状態でしばらく作業してみることです。これで底面の熱さが明らかに変わるなら、冷却台を足す価値があります。
クラムシェル運用(PCを閉じて外部モニターを使う)でも冷却台は必要ですか?
縦置きスタンドに立てているなら、板状の冷却台は使えませんし、効果もほとんど期待できません。縦置きの状態では底面が垂直になり、送風式の冷却台を下に敷くという前提自体が成り立たないためです。クラムシェルは排熱の面ではむしろ不利になりやすい運用なので、熱が気になるなら冷却台を足すより、スタンドの形(底面が塞がらないもの)を見直すほうが筋が通ります。ノートPCを開いたまま外部モニターを使う運用なら、冷却台と併用できます。
ファンの音はどれくらい気になりますか?
公表dB値よりも、ファン径と回転数の組み合わせで判断してください。同じ25〜30dB台でも、17〜20cmの大口径を1000rpm前後で回す製品は低い唸りが主体になり、60〜70mmのファンを1800〜3000rpmで回す製品は高めの風切り音になります。人の耳は高い音のほうを強く意識するため、数値が同じでも体感は変わります。Web会議のマイクに乗るかどうかも、低い唸りのほうが有利です。静かな部屋で長時間使うなら、風量調節が無段階でついている製品を選んでおくと、音を許容範囲まで絞る余地が残ります。
冷却台とノートPCスタンド、どちらを買うべきですか?
目的が違います。姿勢を直したい、画面の高さを上げたい、キーボードに角度をつけたいという目的ならスタンドで足ります。冷却台に含まれる傾斜機能は、スタンドとして見れば調整幅が狭く、高さもほとんど稼げません。一方、傾斜はもう足りていて、それでも底面が熱い、夏場に動作が重くなるという状態なら冷却台の出番です。順序としては、まずスタンドで底面に空間を作り、それでも足りない場合に送風を足すのが無駄がありません。

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midori

PC周辺機器の仕様と売れ筋データを読み比べて、用途別の選び方に落とし込んでいます。実機を入手した製品は、記事にその旨を明記しています。

  • メーカー公表値と売れ筋データを突き合わせて比較
  • 欠点を長所と同じ密度で書く

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