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ワイヤレスキーボードの電池持ちは公称値で選ぶと外す

公開日

結論から書きます。カタログの「最大◯か月」は、ほとんどがバックライトを消した条件で測った数字です。 同じキーボードでも光らせると公称の数十分の一まで落ちる製品があり、数字だけを並べて比べると確実に外します。見るべきは公称値の大きさではなく、その数字がどの条件で出ているかです。

そのうえで、電源方式を①乾電池 ②内蔵充電池 ③ソーラー・無給電の3つに分けて考えてください。ここを分けないと、「切れた瞬間に何が起きるか」と「数年後に何が起きるか」がまったく違う製品を、同じ土俵で比べることになります。

公称値は「光らせない条件」で測られている

いちばん分かりやすいのがロジクールのMX Keys Sです。メーカー自身がバックライトOFFで最大5か月、ON時は最大10日と、条件を分けて公表しています。約15分の1です。

これは極端な例ではありません。Keychronの薄型メカニカルK3 Maxは1550mAhの電池を積んでいますが、公称はバックライトOFFで最大78時間、RGBを最小輝度で点灯させて最大40時間です。月単位ではなく時間単位まで落ちます。

一方、この記事で扱う5製品の公称値を並べるとこうなります。

製品 バックライト 公称電池寿命
SIGNATURE SLIM K950 非搭載 最大36か月
BSKBW120BK 非搭載 1121日(約3年)
K295 非搭載 最大24か月
B1 Pro 非搭載 最大1200時間(1日5時間で約8か月)
MX Keys S 搭載 OFFで最大5か月/ON時は最大10日

バックライトを積んでいるのは1製品だけです。これは偶然ではなく、電池持ちを売りにする製品は最初から光らせない設計を選んでいる、という結果です。「電池も持って光りもする」という組み合わせは、そもそも成立しにくい。

もうひとつ見るべきなのが、算出条件が書いてあるかどうかです。バッファローのBSKBW120BKは、1121日という数字の根拠として「1日8時間のパソコン操作のうち5%をキーボードに割り当てた場合、自然放電を考慮せずアルカリ乾電池を使用」と明記しています。5%は1日あたり約24分の打鍵です。終日文章を書く人の実態とは前提が違うと、メーカー資料だけで分かります。

条件を出している製品のほうが誠実であって、数字が小さいから劣るわけではありません。条件の書かれていない「最大◯か月」は、比較の材料になりません。

電源方式は3つに分かれる

①乾電池 — 単3形や単4形で動きます。切れても電池を差し替えるだけで復帰でき、コンビニでも手に入ります。本体側にリチウムイオン電池を持たないので、経年で本体の価値が落ちる要因がひとつ少ない。欠点は電池ぶんの重量と厚みが乗ること、そして廃棄が出ることです。ニッケル水素充電池に対応した製品なら、後者は運用で減らせます。

②内蔵充電池 — USB-Cで充電します。最大の利点は充電しながら使えることで、電池が切れた瞬間に有線キーボードに変わるだけで作業が止まりません。乾電池式のように「今すぐ替えの電池がない」という事態が起きない。欠点は次の章でまとめて扱いますが、要するに数年後です。

③ソーラー・無給電 — 室内光で発電し、電池交換も充電も要らないという方式です。かつてロジクールのK750系がこれを実現していましたが、現在は終売で、主要メーカーの現行ラインに実売品が見当たりません。選択肢としては存在しないと考えたほうが正確です。

つまり現実の選択は①か②の二択になります。そしてこの二択は、電池持ちの長短ではなく、復帰のしかたと寿命の考え方で分かれます。キーボード全体の選び方から入りたい場合はキーボードのおすすめと選び方を先に読んでください。

充電池は、数年後に本体ごとの買い替えになる

レビューであまり書かれない論点がここです。

リチウムイオン系の電池は、充放電を繰り返すと容量が落ちます。これは不良ではなく仕様で、避けられません。問題は、キーボードの内蔵充電池をユーザーが交換する手段が、多くの製品で案内されていないことです。この記事の充電式2機種、MX Keys SとB1 Proも、メーカーの製品ページに交換手順の記載はありません。

すると何が起きるか。打鍵感もキーも無事なのに、電池が持たないという理由だけで本体を買い替えることになります。キーボードは3年や5年で壊れる道具ではないので、実質的な寿命を電池が決めてしまう構図です。

乾電池式にはこの構図がありません。電池が弱ったら電池を替える。本体は本体のまま残ります。K950の公称36か月やBSKBW120BKの1121日は「電池1セットあたり」の数字なので、交換すればまた同じだけ動きます。

もうひとつ、地味に効く差があります。久しぶりに使うときの挙動です。乾電池式は引き出しから出してそのまま打てますが、充電式は自己放電しているので、まず充電から始まります。予備機として置いておく、出張のときだけ持ち出す、といった使い方では乾電池式のほうが素直です。

とはいえ充電式が劣るわけではありません。毎日机で使い、USB-Cケーブルが常に手の届く場所にあるなら、切れても止まらないという利点のほうが日常では効きます。要するに、

  • 数年単位で放置する/長く使い続けたい → 乾電池式
  • 毎日使い、机にケーブルがある → 充電式でよい

という切り分けです。

Bluetoothと2.4GHz、消費とスリープ復帰のトレードオフ

接続方式でも消費は変わります。ただし製品ごとに条件をそろえた公称値が公開されていないため、数値での比較はできません。 ここを断定している記事は、たいてい出典がありません。

言えるのは構成の事実です。この記事で最も長い公称値を出しているBSKBW120BK(1121日)とK295(最大24か月)は、どちらも2.4GHz専用でBluetooth非対応です。両対応のMX Keys SとB1 Proは、そのぶん柔軟ですが公称値では及びません。バックライトの有無ほど支配的ではないにせよ、割り切った製品ほど長い数字を出しているという傾向は読み取れます。

そしてもうひとつ、電池持ちと引き換えになるのがスリープ復帰です。

Bluetooth機は省電力のために接続間隔を広げます。しばらく打たずにいたあと、最初の数文字が飛ぶ現象はここから来ます。パスワード入力の頭が欠ける、あの感覚です。対してレシーバー方式は常時リンクが張られているため、復帰待ちが構造的に発生しません。 K295のようなレシーバー専用機が、価格の割に「すぐ使える」と評価されるのはこの構造によるものです。

裏を返せば、レシーバー機はUSBポートを常時1つ占有し、レシーバーを紛失すると本体だけでは復旧できません。タブレットにもつながりません。復帰の速さと接続の自由度は交換条件です。ここは電池の話とは別軸なので、ワイヤレスキーボードのおすすめランキング側で整理しています。同じトレードオフはマウスにもそのまま当てはまるので、揃えて選ぶならワイヤレスマウスの比較も併せてどうぞ。

電源方式ごとに、5製品を並べる

評価は「公称電池持ち/公称値の条件耐性/電源の交換しやすさ/接続の柔軟性/コスパ」の5項目・5点満点で統一しました。公称値の条件耐性は、使い方が変わったときに公称値がどれだけ崩れないかを示す軸です。バックライトを持たない製品ほど高くなります。

乾電池で36か月、しかも両対応 — Logicool SIGNATURE SLIM K950

Logicool

SIGNATURE SLIM K950

総合評価4.4/5

評価

公称電池持ち
4.9/5
公称値の条件耐性
4.8/5
電源の交換しやすさ
5/5
接続の柔軟性
4.5/5
コスパ
4.5/5

こんな人にバックライトを捨てる代わりに、電池のことを3年考えたくない人

ここが良い

  • 公称36か月がバックライト非搭載の設計から来ているため、使い方で公称値が崩れる余地がそもそも小さい
  • 電源が単4形乾電池2本なので、切れてもコンビニで買える電池で即復帰でき、締切前に止まらない
  • 乾電池式は本体側にリチウムイオン電池の劣化要因を持たないため、数年後も「電池だけ替えれば元通り」で使える
  • BluetoothとLogi Boltの両対応で3台切替に対応し、電池持ち重視の機種にありがちな接続の貧弱さがない

ここは惜しい

  • バックライトがないため、暗い部屋で配列を目視したい人には最初から選択肢に入らない
  • フルサイズでマウスが体から遠くなり、肩の負担という別のコストを払うことになる
  • 乾電池2本ぶんの重量が加わり、持ち運び用途には向かない
  • 打鍵感は価格相応で、長文入力の快適さを主目的にすると物足りない

公称36か月という数字そのものより、その数字が崩れにくいことがこの製品の価値です。バックライトを積んでいないので、使い方を変えても公称値が半分になるような要因がありません。電源は単4形乾電池2本で、切れても差し替えるだけで戻ります。

電池持ちに寄せた製品は接続が貧弱になりがちですが、これはBluetoothとLogi Boltの両対応で3台切替に対応します。電池と接続の柔軟性を同時に取れる、数少ない構成です。

向かないのは、暗い部屋で配列を目視したい人です。バックライトがない時点で候補から外れます。フルサイズなのでマウスが体から遠くなり、肩の負担という別のコストも発生します。持ち運びにも向きません。

単3形1本で1121日、条件まで公開 — バッファロー BSKBW120BK

バッファロー

BSKBW120BK

総合評価3.9/5

評価

公称電池持ち
4.7/5
公称値の条件耐性
4/5
電源の交換しやすさ
5/5
接続の柔軟性
2/5
コスパ
4.9/5

こんな人に1台のPCに据え置きで、電池交換の頻度を極限まで下げたい人

ここが良い

  • メーカーが電池寿命の算出条件(1日8時間のPC操作のうち5%)まで公表しており、公称値を自分の使い方に読み替えられる数少ない製品
  • 単3形乾電池1本で動くため、予備電池のコストも保管スペースも最小で済む
  • ニッケル水素充電池も使えるので、繰り返し使う電池に切り替えれば乾電池式のまま廃棄を減らせる
  • 乾電池・バックライトなし・2.4GHz専用と消費要因を全部そぎ落とした構成で、この価格帯では電池持ちの前提が最も素直

ここは惜しい

  • 公称の約3年は1日24分程度の打鍵を前提にした数字で、終日タイピングする使い方では大きく短くなる
  • Bluetooth非対応かつ切替1台のみで、タブレットや2台目PCとの併用余地がない
  • レシーバーでUSB Type-Aポートを常時1つ占有し、紛失すると本体だけでは復旧できない
  • メンブレンでキーストローク3mmと素直な作りだが、打鍵感を目的に選ぶ製品ではない

この記事の主題に対して、最も誠実な製品です。1121日という数字と一緒に「1日8時間のPC操作のうち5%を打鍵に充てた場合」という算出条件を公開しているので、自分の使い方に読み替えられます。1日24分程度の打鍵が前提だと分かれば、終日書く人は「3年もたない」と事前に判断できる。数字を大きく見せることより、条件を出すほうが結果的に信用になります。

電源は単3形乾電池1本。予備電池のコストも保管スペースも最小で、ニッケル水素充電池にも対応します。乾電池・バックライトなし・2.4GHz専用と、消費要因を全部そぎ落とした構成です。

向かないのは、複数台で使いたい人です。Bluetooth非対応で切替は1台のみ。タブレット併用の余地がありません。レシーバーがUSB Type-Aポートを常時占有する点も、ポートの少ないノートPCでは効いてきます。

静音と最安を両立する据え置き機 — Logicool K295

Logicool

K295

総合評価3.7/5

評価

公称電池持ち
4.6/5
公称値の条件耐性
4.4/5
電源の交換しやすさ
5/5
接続の柔軟性
2.2/5
コスパ
4.8/5

こんな人に打鍵音を抑えつつ、電池も接続も考えたくないデスクトップ据え置き用

ここが良い

  • 本体に電源スイッチがあり、公称24か月の内訳を自分の運用で伸ばせる余地が残っている
  • レシーバーを挿すだけで使え、Bluetoothのスリープ復帰でありがちな先頭数文字の取りこぼしが起きない
  • 静音設計で会議中の打鍵音を抑えられ、電池持ちと静粛性を同時に取れる数少ない安価な選択肢
  • この構成で最も安く、電池運用が自分に合うか試すための入口として損失が小さい

ここは惜しい

  • Bluetooth非対応でUSBポートのない端末では使えず、レシーバーを紛失すると復旧できない
  • 公称24か月は電源スイッチを入れたままの状態を含む数字で、実際は使い方で上下する
  • 複数台切替に対応せず、後からタブレット併用に広げる余地がない
  • 打鍵感は価格なりで、長時間の文章入力を主目的にすると疲れが出やすい

公称24か月に加えて、本体に電源スイッチがあるのがこの製品の面白いところです。使わない時間に切っておけば、公称値の内訳を自分の運用で伸ばせます。電池持ちの数字を受け身で受け取るのではなく、自分で操作できる余地が残っている数少ない製品です。

Unifyingレシーバーによる2.4GHz接続なので、前章で書いた復帰待ちが発生しません。 そのうえSilentTouchの静音設計で、会議中の打鍵音も抑えられます。電池持ち・静粛性・価格が同時に成立している構成は、この価格帯では珍しい。単体の評価はLogicool K295のレビューにまとめました。

向かないのは、1台のPC以外につなぐ予定がある人です。Bluetooth非対応、マルチペアリング非対応で、後から広げる余地がありません。打鍵感も価格なりなので、1日8時間書く人の主力にはなりません。

バックライトを取り、充電を受け入れる — Logicool MX Keys S

Logicool

MX Keys S

総合評価4.3/5

評価

公称電池持ち
3.5/5
公称値の条件耐性
2.5/5
電源の交換しやすさ
2/5
接続の柔軟性
4.7/5
コスパ
3.8/5

こんな人にバックライトの快適さを取り、そのぶん充電の手間を受け入れられる人

ここが良い

  • メーカー自身が「バックライトOFFで最大5か月/ON時は最大10日」と条件別に公表しており、公称値の読み方を学ぶ教材として最も分かりやすい
  • 充電しながら使えるため、電池が切れても作業が止まらず、乾電池式のような「今すぐ替えの電池がない」事態にはならない
  • 近接センサーでバックライトが点灯し、暗所での配列探しがなくなるぶん、消費電力と引き換えに得られる価値がはっきりしている
  • BluetoothとLogi Boltを併用でき、2.4GHz側に寄せればスリープ復帰の取りこぼしを減らせる

ここは惜しい

  • バックライトを常用すると公称値が約15分の1になり、カタログの「最大5か月」を基準に選ぶと確実に見込みを外す
  • 内蔵充電池は経年で容量が落ち、ユーザー側で交換できないため、数年後は本体ごとの買い替えになる
  • 乾電池モデルのような「数年放置してまた使う」運用ができず、久しぶりに使うときは必ず充電から始まる
  • Logi BoltレシーバーはUnifyingと互換性がなく、手持ちのUnifyingレシーバーを流用して運用を軽くすることはできない

この記事の軸を、メーカー自身が証明している製品です。バックライトOFFで最大5か月、ON時は最大10日。同じ本体、同じ電池で約15倍の差が出ることを公表しています。カタログの「最大5か月」だけを見て選ぶと、実際には10日ごとに充電することになる。

ただし、これは欠陥ではなく交換条件です。近接センサーで手を近づけると点灯するので、暗所で配列を探す時間がなくなります。その快適さに10日ぶんの電池を払うかどうかという判断であって、払う価値があると思う人には正しい選択です。充電しながら使えるので、切れても作業は止まりません。

向かないのは、数年放置してまた使いたい人と、長く同じ本体を使いたい人です。内蔵充電池はユーザー側で交換できず、数年後の劣化時は本体ごとの買い替えになります。手持ちのUnifyingレシーバーにまとめたい人も、Logi Boltとは互換性がないのでここで計画が崩れます。

充電式なのに1200時間 — Keychron B1 Pro

Keychron

B1 Pro

総合評価4/5

評価

公称電池持ち
4.3/5
公称値の条件耐性
4.6/5
電源の交換しやすさ
2.2/5
接続の柔軟性
4.6/5
コスパ
4.4/5

こんな人に充電式のまま「充電をほぼ意識しない」状態を作りたい人

ここが良い

  • 充電式でありながらバックライトを持たないため、公称1200時間が使い方でほとんど崩れず、「充電池=短い」という思い込みを崩せる
  • 800mAhという小さな電池で8か月を成立させているのは光らせないからで、電池容量ではなく消費側の設計が効いていることが分かる
  • 2.4GHz・Bluetooth・有線の3系統に対応し、電池残量が心もとない日はUSB-C有線に逃げられる
  • 高さ5.2〜14.5mmの薄型で約425gと、乾電池を積まないぶん持ち運びやすい

ここは惜しい

  • 内蔵充電池は交換できず、公称1200時間が魅力でも数年後の劣化時は本体ごとの買い替えになる
  • バックライト非搭載なので、暗所での視認性を求める用途には向かない
  • Nキーロールオーバー非対応で、同時押しを多用する用途では取りこぼしが起きうる
  • シザースイッチかつフレーム・キーキャップともABSで、打鍵の質感は価格相応にとどまる

「充電池だから電池持ちが短い」という思い込みを壊すための1台です。800mAhという小さな電池で、公称は最大1200時間(1日5時間の使用で約8か月)。同じKeychronのK3 Maxが1550mAhで78時間だったことを思い出してください。電池が倍近く大きいほうが、持ち時間は15分の1です。

差はバックライトの有無だけです。つまり電池持ちを決めているのは容量ではなく消費側の設計で、この製品はそれをはっきり示しています。2.4GHz・Bluetooth・USB-C有線の3系統に対応しているので、残量が心もとない日は有線に逃げられるのも実用的です。高さ5.2〜14.5mmで約425g、乾電池を積まないぶん薄型軽量で、薄いキーボードを探しているならロープロファイルキーボードの比較も参考になります。

向かないのは、やはり長期保有を前提にする人です。内蔵充電池は交換できず、公称1200時間が魅力でも劣化すれば本体ごとの買い替えになります。Nキーロールオーバー非対応なので、同時押しを多用する用途にも向きません。

5製品を横並びで比較する

電源方式と公称電池寿命の比較
項目イチオシLogicoolSIGNATURE SLIM K950LogicoolMX Keys SKeychronB1 ProバッファローBSKBW120BKLogicoolK295
総合評価4.4/54.3/54/53.9/53.7/5
電源方式乾電池(単4形2本)内蔵リチウムイオン充電池(USB-C充電)内蔵リチウムポリマー充電池 800mAh(USB-C充電)乾電池(単3形アルカリ/マンガン/ニッケル水素のいずれか1本)乾電池(単4形2本・同梱)
公称電池寿命最大36か月バックライトOFFで最大5か月、バックライトON時は最大10日最大1200時間(1日5時間の使用で約8か月)想定使用可能時間1121日(約3年)最大24か月
バックライト非搭載搭載(近接センサーで自動点灯・輝度調整可)非搭載非搭載非搭載
接続BluetoothとLogi Boltレシーバーの両対応(レシーバー付属)BluetoothとLogi Boltレシーバーの両対応2.4GHz/Bluetooth 5.2/USB Type-C有線の3系統2.4GHz無線(USB Type-Aレシーバー付属・Bluetooth非対応)Unifyingレシーバーによる2.4GHzワイヤレス(Bluetooth非対応)
切替台数最大3台(Easy-Switch)最大3台(Easy-Switch)最大3台1台(マルチペアリング非対応)1台(マルチペアリング非対応)
キー方式パンタグラフパンタグラフ(キーストローク約1.8mm)シザースイッチメンブレンメンブレン(SilentTouch静音設計)
配列日本語配列フルサイズ(テンキーあり)日本語配列フルサイズ(テンキーあり)JIS(かな印字あり/なしを選択可)/75%レイアウト日本語108キー(JIS準拠・テンキーあり)日本語108キー配列フルサイズ
重量約685g—約425g約496g(電池含まず)—
電池切れ時の復帰手段単4形乾電池2本を差し替えるだけUSB-Cで充電(本体交換以外に電池の交換手段なし)——単4形乾電池2本を差し替えるだけ
充電中の使用—USB-C接続のまま使用可能———
本体サイズ——296×130mm・高さ5.2mm(前)〜14.5mm(後)約443×152×31mm—
充電時間——約2.5時間——
公称値の算出条件———1日8時間のパソコン操作のうち5%をキーボードに割り当てた場合、自然放電を考慮せずアルカリ乾電池を使用—
キーピッチ———19mm—
キーストローク———3mm—
最大通信距離———約10m—
メーカー保証———6か月間—
電源スイッチ————本体に搭載(未使用時に切って消費を抑えられる)
こんな人にバックライトを捨てる代わりに、電池のことを3年考えたくない人バックライトの快適さを取り、そのぶん充電の手間を受け入れられる人充電式のまま「充電をほぼ意識しない」状態を作りたい人1台のPCに据え置きで、電池交換の頻度を極限まで下げたい人打鍵音を抑えつつ、電池も接続も考えたくないデスクトップ据え置き用
購入先

まとめ

見る順序はこうです。

  1. バックライトが要るかを先に決める — 要らないなら、電池持ちの選択肢が一気に広がる
  2. 公称値の横に条件が書いてあるか確認する — 条件のない「最大◯か月」は比較に使えない
  3. 切れた瞬間の復帰手段を決める — 予備の乾電池か、机に固定したUSB-Cケーブルか
  4. 数年後をどうするか決める — 長く同じ本体を使うなら乾電池式が構造的に安全
  5. 接続の柔軟性とのトレードオフを受け入れる — 2.4GHz専用ほど数字は伸びるが、台数と自由度を失う

最後にもう1つ。公称値の大小で製品の優劣を決めないでください。 36か月と10日は、同じ土俵の数字ではありません。片方は光らせない設計の結果で、もう片方は光らせた状態の数字です。条件をそろえずに並べた瞬間、比較そのものが意味を失います。

よくある質問

カタログの「最大◯か月」はどのくらい信用できますか?
条件が併記されていれば信用できます。逆に条件が書かれていない数字は、比較の材料になりません。電池寿命はバックライトの有無と1日あたりの打鍵量で大きく変わるため、メーカーは自社に有利な条件で測ります。実際、ロジクールのMX Keys Sはバックライトを消した状態で最大5か月、点灯させると最大10日と公表していて、同じ製品でも約15倍の開きがあります。バッファローのBSKBW120BKのように「1日8時間のPC操作のうち5%を打鍵に充てた場合」と算出条件まで書いてある製品は、自分の使い方に読み替えられるぶん扱いやすいです。
乾電池式と充電式、電池持ちで有利なのはどちらですか?
方式そのものより、バックライトの有無で決まります。この記事の5製品でいえば、乾電池式のK950が公称36か月で最長ですが、充電式のKeychron B1 Proも800mAhという小さな電池で公称1200時間を出しています。どちらもバックライトを積んでいないためです。逆にバックライトを持つMX Keys Sは、点灯させれば充電式でも10日です。乾電池か充電式かは、電池持ちではなく「切れたときにどう復帰するか」「数年後にどうなるか」で選ぶべき軸です。
内蔵充電池が劣化したら交換できますか?
この記事で扱った充電式2機種については、メーカーからユーザー自身で電池を交換する手段は案内されていません。リチウムイオン系の電池は充放電を繰り返すと容量が落ちるため、数年単位で見ると持ち時間は短くなっていきます。修理対応の可否は製品と時期によるので、長く付き合う前提なら購入前にメーカーのサポートページで確認してください。ここを気にするなら、本体側に劣化要因を持たない乾電池式のほうが構造的に安全です。
Bluetoothと2.4GHzレシーバーでは、どちらが電池を食いませんか?
製品ごとに条件をそろえた公称値が出ていないため、数値での比較はできません。ただし構成としては、2.4GHz専用に絞った製品ほど長寿命を名乗る傾向があります。この記事でも、Bluetooth非対応のK295が最大24か月、BSKBW120BKが1121日を公称しています。実用上の差はむしろ復帰のしかたに出ます。レシーバー方式は常時リンクが張られているため復帰待ちが構造的に発生せず、Bluetoothは省電力のために接続間隔を広げるぶん、打ち始めの反応が遅れることがあります。
電池切れで作業が止まるのが怖いのですが、どうすればいいですか?
乾電池式なら替えの電池を1セット引き出しに入れておけば、切れても1分で復帰します。充電式ならUSB-Cケーブルを机に固定しておいてください。MX Keys SもB1 Proも充電しながら使えるので、切れた瞬間に有線キーボードに変わるだけで作業は止まりません。どちらの方式でも、対策を先に用意しておけば「止まる」ことはまずありません。むしろ危険なのは、替えの電池もケーブルも用意していない状態で公称値だけを信じて放置することです。

この記事を書いた人

midori

PC周辺機器の仕様と売れ筋データを読み比べて、用途別の選び方に落とし込んでいます。実機を入手した製品は、記事にその旨を明記しています。

  • メーカー公表値と売れ筋データを突き合わせて比較
  • 欠点を長所と同じ密度で書く

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