キーボードの保証と修理|効かない3つの壊れ方
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目次
結論から書きます。キーボードが壊れたら、修理業者を探す前に保証を使ってください。 国内メーカーの多くは修理ではなく交換で対応し、期間内なら無償です。ただし保証が効かない壊れ方が3つあります。①水濡れ ②自分でスイッチやキーキャップを交換した後の不具合 ③並行輸入品。 この3つに当たると、期間が残っていても自己負担になります。
修理を探す前に、保証を使うほうが早い
キーが効かなくなったとき、多くの人は「修理」を検索します。ですが実際に手を動かす順番は逆です。
- 購入日を確認する(注文履歴かレシート)
- 保証期間内かを見る(1年か2年かで判断が変わる)
- 期間内ならメーカー窓口に連絡する
- 期間外なら、有償修理の金額と買い替えを比べる
理由は単純で、保証期間内なら無償だからです。しかも国内メーカーの多くは、部品を交換して直すのではなく本体をまるごと交換します。PFUのHHKBは原則として修理せず診断のうえ交換、ロジクールもチャットや電話で受け付けて交換が基本です。修理を待つ期間が発生しないので、毎日使う道具としては復帰が早い。
例外は東プレのREALFORCEで、保証が切れた後も「修理」という選択肢が残ります。 公式が症状別の修理金額一覧を公開しているため、壊れたときにいくら払うのかを買う前に読めます。
なお、「壊れた」と判断する前に、それが本当に故障かを確かめてください。1回押して2文字入るチャタリングは、接点の汚れが原因なら掃除で消えることがあります。手順はキーボードのチャタリングの直し方にまとめました。保証に出すより先に、無料で終わる可能性を潰しておくほうが早いです。
保証が効かない3つの壊れ方
ここが本題です。保証期間が残っていても、次の3つは対象外になります。
① 飲み物をこぼした水濡れ
各社の保証規定は「通常の使用状態で発生した故障」に限る、という共通の書き方をしています。飲み物をこぼした水濡れは、この範囲から外れます。5製品すべてで、水濡れは保証対象外という扱いです。
やっかいなのは、こぼした直後は動くことがある点です。数週間から数か月かけて内部の腐食が進み、あるとき関係のないキーが効かなくなる。そのタイミングで窓口に持ち込んでも、基板を見れば水濡れの痕跡は分かります。
こぼしたときの応急処置はこの順番です。
- すぐに電源を切り、ケーブルを抜く(無線なら電池を外す)
- 伏せて水分を落とす。振らない
- キーキャップを外して、内部の水分を拭き取る
- 完全に乾くまで最低でも丸1日、通電しない
水濡れは保証でも有償修理でも回収しにくい壊れ方です。 対策としては、机の上での飲み物の置き場所を変えるほうが費用対効果が高い。キーボードより手前、あるいはモニターの反対側に置くだけで、こぼしたときに直撃する確率が下がります。
② 自分でスイッチやキーキャップを交換した後の不具合
ここが最も誤解の多いところです。
交換したこと自体が、直ちに保証を消すとは限りません。 ホットスワップ対応機はメーカーがスイッチの載せ替えを想定して設計しています。キーキャップの交換にいたっては、静電容量無接点方式のREALFORCEやHHKBでも公式に可能な範囲です。
問題は別のところにあります。交換した後に不具合が出ると、原因がスイッチ側か本体基板側かを切り分けられなくなる。 窓口から見れば、ユーザーが触った後の個体で、どこまでが製品由来の故障か判断できません。結果として、保証申請が通りにくくなります。
これを避ける手順があります。
- 純正のスイッチとキーキャップを捨てない。 交換したら元の部品を保管しておく
- 不具合が出たら、まず純正の状態に戻す。 それで症状が消えるならスイッチ側の問題
- 戻しても症状が続くなら、その状態のまま窓口に出す。 説明が一段わかりやすくなる
キーキャップの交換手順そのものはキーキャップ交換のやり方に、スイッチの選び方はキースイッチの選び方にまとめています。どちらも「戻せるようにしておく」のが保証の観点では重要です。
なお、ソフトウェアでキー配置を変えるのは保証と無関係です。QMK/VIAやOS側のツールで入れ替えるのは物理的な改造ではありません。キー配置の変更方法で扱っている範囲は、保証を心配せずに試せます。
③ 並行輸入品
海外メーカーの製品は、日本の正規輸入代理店が国内サポートと保証を担う構造になっています。Keychronなら日本正規輸入代理店のコペックジャパンがその役を担っています。代理店を通っていない個体は、同じ型番でも国内窓口の対象外になりうる。
海外通販やマーケットプレイスの非正規出品で数千円安く買えることがありますが、その差額は保証と日本語サポートの代金だと考えるのが妥当です。ロジクールのように国内法人がある製品でも、並行輸入品は日本の窓口で扱えないことがあります。
ホットスワップの自由と保証は裏表になっている
②を製品選びの視点に置き換えると、こうなります。
| ホットスワップ対応機 | 非対応機(静電容量無接点・パンタグラフ) | |
|---|---|---|
| 1キーの不調 | スイッチ1個を自分で交換して終わり | メーカーに送るしかない |
| 交換後の不具合 | 原因の切り分けが難しく、保証が通りにくい | そもそも起きない |
| 保証切れ後 | 部品代だけで延命できる | 有償修理か買い替え |
| 向く人 | 手を動かすのが苦でない人 | 触らずに済ませたい人 |
「自分で直せる自由」と「保証で守られる安心」は、同じ軸の両端です。 ホットスワップ機は保証を使わずに済む故障の範囲が広い代わりに、保証を使いたい場面での立場が弱くなる。非対応機はその逆で、自分では何もできない代わりに、故障の原因が常にメーカー側にあります。
どちらが良いという話ではありません。チャタリングが出たら自分でスイッチを替えると決めている人にはホットスワップ機が合いますし、壊れたら窓口に投げたい人には非対応機のほうがストレスが少ない。ホットスワップ機の選択肢はメカニカルキーボードのおすすめにまとめています。
保証年数はブランドで大きく違う
ここで多くの人が誤解しています。高いキーボードほど保証が長い、という関係は成り立ちません。
- ロジクール: 2年(日本国内の限定ハードウェア保証)
- 東プレ・PFU・Keychron正規品: 1年
- エレコム: 製品パッケージに記載。キーボードでは6か月設定の製品がある
つまり、1万円台のロジクールが2年、3万円級の東プレとPFUが1年です。価格に比例していません。PFUのHHKBはlite2系が6か月、Keychronはキーキャップやパームレストなど一部の付属品が3か月と、シリーズや部位によっても分かれます。
以下、保証と修理という観点で5製品を見ていきます。評価は「保証年数/国内サポート体制/修理・交換の受けやすさ/自分で直せる度/正規品の見分けやすさ」の5項目・5点満点で統一しました。打鍵感や価格ではなく、壊れたときにどう扱われるかだけを見た点数です。
東プレ
REALFORCE R3
総合評価4.5/5
評価
- 保証年数
- 3/5
- 国内サポート体制
- 5/5
- 修理・交換の受けやすさ
- 4.5/5
- 自分で直せる度
- 2/5
- 正規品の見分けやすさ
- 4.5/5
こんな人に保証が切れた後も有償修理で直して、同じ1台を長く使い続けたい人
価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先の販売ページでご確認ください。
保証が切れた後の選択肢がいちばん多い製品です。
東プレは公式が症状別の修理金額一覧を出しているので、有償修理になったときに払う額を買う前に読めます。「壊れたら終わり」ではなく「壊れたら直して使い続ける」が現実的な選択肢として残るのは、この5製品では貴重です。
静電容量無接点方式で接点が物理的に触れ合わないため、チャタリングの主因である摩耗や酸化が構造的に起きにくい。そもそも保証を使う場面が少ないという点も効いています。
一方で保証期間は1年。この価格帯でとくに長いわけではなく、ロジクールの2年より短い。ホットスワップ非対応なので1キーの不調でも必ず送ることになり、本体が重いぶん梱包と送料の負担も大きい。「自分で触りたい人」には向きません。
ここが良い
- 保証切れ後も「修理」という選択肢が残る数少ないブランド。公式が症状別の修理金額一覧を出しているので、壊れたときに払う額を買う前に読める
- 接点が物理的に触れ合わない静電容量無接点方式で、チャタリングの主因である接点の摩耗・酸化が構造的に起きにくい。そもそも保証を使う場面が少ない
- 国内メーカーで流通が国内中心のため、正規品と並行輸入品を見分ける手間がほぼない。公式楽天ストアで買えば購入証明もアカウントに残る
- ユーザーがスイッチを載せ替える構造ではないので、「自分で触ったせいで保証の切り分けが曖昧になる」という問題が起きにくい
- 荷重を30g・45g・変荷重から選べ、指の負担を減らす方向で最初から寄せられる。合わない個体を保証以外の理由で手放す確率が下がる
ここは惜しい
- 保証期間は1年で、この価格帯としてとくに長いわけではない。ロジクールの2年より短い
- 有償修理は症状によって数千円から1万円台まで幅があり、安いキーボードなら買い替えたほうが早い金額になることがある
- ホットスワップ非対応なので、1キーの不調でも自分では直せず、必ずメーカーに送ることになる
- 本体が重く、修理に出すときの梱包と送料の負担が薄型キーボードより大きい
- 荷重・配列・接続で型番が細かく分かれており、問い合わせのたびに自分の型番を正確に伝える必要がある
PFU
HHKB Professional HYBRID Type-S
総合評価4.4/5
評価
- 保証年数
- 3/5
- 国内サポート体制
- 4.5/5
- 修理・交換の受けやすさ
- 4/5
- 自分で直せる度
- 2/5
- 正規品の見分けやすさ
- 4.5/5
こんな人に修理を待つ時間を惜しみ、まるごと交換で早く元の環境に戻したい人
価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先の販売ページでご確認ください。
修理ではなく交換なので、戻ってくるのが早い。
PFUは原則として修理せず、診断のうえ本体を交換します。仕事で毎日使う道具としては、直るまで待つ期間が発生しないことの価値が大きい。国内メーカーが窓口を持っているので、日本語で症状を伝えて手続きを進められます。
裏返すと、保証切れ後の費用が「部品代」ではなく「もう1台に近い額」になりやすい。 部品修理という選択肢がないためです。保証期間も1年で、価格を考えると短い。
もう1点、保証書と購入証明の両方を求められます。 箱ごと捨てる習慣がある人は、ここで保証が使えなくなる典型例です。REALFORCEとの比較はHHKB・REALFORCE・Keychronの比較で扱っています。
ここが良い
- 修理ではなく交換なので、直って戻ってくるまで待つ期間が発生しにくい。仕事で毎日使う道具としては復帰の速さが効く
- 国内メーカーが窓口を持っており、日本語で症状を伝えて手続きを進められる。公式の楽天ストアで買えば購入証明の管理も一本化できる
- 静電容量無接点方式で接点が擦れ合わないため、チャタリングのような経年劣化系の故障が起きにくい
- スイッチを自分で載せ替える構造ではないので、後述する「自己交換後に原因の切り分けができない」問題を最初から避けられる
- 設計思想が長年変わらず、万一交換になっても同じ打鍵環境がそのまま戻ってくる
ここは惜しい
- 保証期間は1年。価格を考えると短く、2年目以降の故障はすべて自己負担になる
- 修理ではなく交換なので、保証切れ後の費用は「部品代」ではなく「もう1台に近い額」になりやすい
- 保証書と購入証明の両方を求められる。箱を捨てる習慣がある人は保証が使えなくなる典型例
- 荷重45g固定・押下点も変更不可で、指に合わなかったときの逃げ道が保証とは別の意味で少ない
- 英語配列は矢印キーがFn同時押しで、慣れないうちは「故障かどうか」の自己判断すら難しい
Logicool
MX Keys S
総合評価4.3/5
評価
- 保証年数
- 5/5
- 国内サポート体制
- 4/5
- 修理・交換の受けやすさ
- 4.5/5
- 自分で直せる度
- 1/5
- 正規品の見分けやすさ
- 3.5/5
こんな人に保証年数の長さと、修理を待たずに交換してもらえる手軽さを最優先する人
価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先の販売ページでご確認ください。
保証年数だけを見るなら、5製品でこれが最長です。
メーカー保証2年。1年保証の製品なら自己負担になる2年目の故障までカバーされます。対応も交換が基本で、チャット窓口があるので電話がつながらない時間帯でも手続きを始められる。分解を前提としない構造なので、「自分で開けたか」が争点になりません。
ただしパンタグラフは1キーだけ壊れても部品単位で直せません。 保証が切れた瞬間、実質的に買い替えしか残らない。2年という数字は手厚いですが、それは「2年で線が引かれる」ということでもあります。
保証申請にはシリアル番号が要ります。本体裏の刻印は使ううちに薄れることがあるので、買った直後に撮影しておくのが実務的な対策です。
ここが良い
- メーカー保証2年。ここで挙げた5製品で最長で、1年保証の製品なら自己負担になる2年目の故障までカバーできる
- 修理ではなく交換が基本なので、直るまで数週間待つという事態になりにくい
- 分解を前提としない構造のため、「自分で開けたか」が争点になりにくい。自己交換の落とし穴とは無縁
- 国内正規品の表示が明確で、Amazonでも「国内正規品」と書かれた出品を選べば並行輸入を避けやすい
- チャットで受け付ける窓口があり、電話がつながらない時間帯でも手続きを始められる
ここは惜しい
- パンタグラフは1キーだけ壊れても部品単位で直せない。保証が切れた瞬間、実質的に買い替えしか残らない
- 保証申請にシリアル番号が要る。本体裏の刻印は使ううちに薄れることがあり、消えると手続きが一気に面倒になる
- 海外通販や非正規出品の並行輸入品は日本の窓口で扱えないことがあり、価格差だけで選ぶと2年保証が消える
- キースイッチを好みで替える余地がゼロで、打鍵感が合わなければ保証の手厚さとは無関係に手放すことになる
- フルサイズで横幅も奥行きもあり、狭い机ではマウス領域を圧迫する
エレコム
V custom VK520L
総合評価4.1/5
評価
- 保証年数
- 2.5/5
- 国内サポート体制
- 4.5/5
- 修理・交換の受けやすさ
- 3.5/5
- 自分で直せる度
- 4.5/5
- 正規品の見分けやすさ
- 4.5/5
こんな人にホットスワップで自分で直す自由と、国内メーカー窓口の近さを両立させたい人
価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先の販売ページでご確認ください。
ホットスワップの自由と、国内メーカー窓口の近さを両立させた構成です。
1キーだけのチャタリングなら、スイッチ1個の交換で自分で片付きます。保証を使わずに済む故障の範囲が広い。ケーブルが着脱式なので、断線という「保証が通るか微妙になりがちな故障」も消耗品の交換で終わります。国内メーカーで販売網が厚く、量販店の店頭でも相談しやすい。
弱点は保証期間です。エレコムはパッケージに保証期間を記載する方式で、キーボードでは6か月設定の製品があります。 買う前にパッケージか製品ページで必ず確認してください。公開された修理金額の一覧もないため、有償修理の費用を事前に見積もれません。
そして、ホットスワップ機である以上、自分で載せ替えた後の不具合は切り分けが難しくなります。 前述の「純正部品を残す」運用が前提になる製品です。
ここが良い
- ホットスワップ対応で、1キーだけのチャタリングならスイッチ1個の交換で自分で片付く。保証を使わずに済む故障の範囲が広い
- 国内メーカーで販売網が厚く、量販店の店頭やメーカー窓口に直接相談できる。購入証明も残しやすい
- ケーブルが着脱式なので、断線という「保証が通るか微妙になりがちな故障」を消耗品の交換で終わらせられる
- 交換用スイッチが一般に流通しており、保証が切れた後の延命コストが5製品でいちばん低い
- 有線・2.4GHz・Bluetoothの3系統に対応し、接続だけが不調なときに原因の切り分けを自分で進められる
ここは惜しい
- 保証期間がパッケージ記載で、他社より短い設定の製品がある。買う前に必ず確認が必要
- スイッチを自分で載せ替えた後に不具合が出ると、原因が交換したスイッチか本体基板かの切り分けが難しく、保証申請が通りにくくなる
- 公開された修理金額の一覧がなく、有償修理になったときの費用を事前に見積もれない
- ゲーミング寄りの装飾とRGBライトがあり、仕事用の机には浮きやすい
- 75%レイアウトで右端キーの位置が変わり、フルサイズからの移行には慣れが要る
Keychron
K8 Pro
総合評価4.6/5
評価
- 保証年数
- 3/5
- 国内サポート体制
- 3/5
- 修理・交換の受けやすさ
- 3/5
- 自分で直せる度
- 5/5
- 正規品の見分けやすさ
- 2/5
こんな人に並行輸入を避けて正規代理店品を選び、パーツ交換で自力で長く使いたい人
価格・在庫は変動します。最新の価格はリンク先の販売ページでご確認ください。
並行輸入という論点がいちばん鋭く出る製品です。
ホットスワップとQMK/VIAの組み合わせで、スイッチ交換もキー配置変更も自分の手で完結します。修理に出さずに直せる範囲は5製品で最も広い。日本正規輸入代理店が立っているので、正規ルートで買えば日本語のサポートと国内保証を受けられます。
問題は、同じ型番でも購入ルートで保証の中身が変わる点です。海外通販や非正規出品の並行輸入品は国内サポートの対象外になりうる。さらに問い合わせ先が購入ルートごとに分かれており、どこに連絡すればいいかを自分で判断する必要があります。
キーキャップやパームレストなど一部の付属品は保証が3か月と短く、本体と同じ感覚でいると期限を過ぎています。保証の手厚さを求める人には向かず、「自分で部品を買って直す」前提で選ぶ製品です。
ここが良い
- ホットスワップとQMK/VIAの組み合わせで、スイッチ交換もキー配置変更も自分の手で完結する。修理に出さずに直せる範囲が5製品で最も広い
- 日本正規輸入代理店が立っており、正規ルートで買えば日本語のサポートと国内保証を受けられる
- 交換用スイッチとキーキャップが国内でも入手しやすく、保証が切れた後の部品調達に困らない
- 量販店の楽天公式店など国内正規ルートで買えば、購入履歴がアカウントに残り、購入証明を紙で保管する必要がない
- アルミフレームで剛性が高く、経年で筐体がたわむ方向の劣化が起きにくい
ここは惜しい
- 同じ型番でも購入ルートで保証の中身が変わる。海外通販や非正規出品の並行輸入品は国内サポートの対象外になりうる
- キーキャップやパームレストなど一部の付属品は保証が3か月と短く、本体と同じ感覚でいると期限を過ぎている
- ホットスワップの自由と保証は裏表。自分でスイッチを替えた後の不具合は原因の切り分けが難しく、保証が通りにくくなる
- 保証期間は1年で、ロジクールの2年より短い。価格帯を考えると手厚いとは言えない
- 問い合わせ先が購入ルートごとに分かれており、どこに連絡すればいいかを自分で判断する必要がある
5製品を横並びで比較する
| 項目 | 東プレREALFORCE R3 | PFUHHKB Professional HYBRID Type-S | イチオシLogicoolMX Keys S | エレコムV custom VK520L | KeychronK8 Pro |
|---|---|---|---|---|---|
| 総合評価 | 4.5/5 | 4.4/5 | 4.3/5 | 4.1/5 | 4.6/5 |
| メーカー保証期間 | 1年(メーカー公表) | 1年(Professionalシリーズ。lite2系は6か月) | 2年(日本国内の限定ハードウェア保証) | 製品パッケージに記載。エレコムのキーボードは6か月設定の製品がある | 日本の正規販売ルートで購入した場合1年。キーキャップ・パームレストなど一部は3か月 |
| 保証を受けるのに必要なもの | 保証書と購入日が分かる購入証明(レシート・注文履歴) | 保証書と、購入日が分かる購入証明(レシートや納品書の写し) | 購入証明(レシート・注文履歴)と本体のシリアル番号 | 購入証明書(レシート等)と、故障した本体そのもの | 正規販売ルートでの購入証明。購入先ごとに問い合わせ窓口が分かれる |
| 故障時の対応 | REALFORCEカスタマーセンターで修理受付。保証期間を過ぎると有償修理 | 原則として修理はせず、診断のうえ本体を交換。保証内は無償、保証後は有償交換 | チャットや電話で受け付け、修理ではなく交換が基本 | 保証期間内なら無償で修理または交換 | 購入した販売ルートの窓口経由。日本正規輸入代理店が対応する |
| 有償修理の目安 | 公式が症状別の修理金額一覧を公開している | 部品修理ではなく本体交換のため、まとまった額になりやすい | 保証切れ後の有償修理メニューは用意されておらず、実質は買い替え | 公開された症状別の料金表はなく、都度見積もり | 公開された料金表はなく、部品を自分で買って直すのが実際の主流 |
| 水濡れの扱い | 通常使用外の故障として保証対象外 | 通常使用外の故障として保証対象外 | 通常使用外の故障として保証対象外 | 適切な使用環境外の故障として保証対象外 | 利用者の過失による損傷として保証対象外 |
| スイッチの自己交換 | 非対応(静電容量無接点方式。交換できるのはキーキャップのみ) | 非対応(静電容量無接点方式。交換できるのはキーキャップのみ) | 非対応(パンタグラフ。分解を前提とした構造ではない) | 対応(ホットスワップ。はんだ付けなしでスイッチを交換できる) | 対応(ホットスワップ。QMK/VIAでキー配置もソフト側で変更可) |
| 国内サポート窓口 | 東プレ(国内メーカー)の直販・専用カスタマーセンター | PFU(国内メーカー) | ロジクール日本法人のサポート(チャット・電話) | エレコム(国内メーカー)。購入した量販店経由でも相談しやすい | 日本正規輸入代理店(コペックジャパン) |
| 方式 | 静電容量無接点 | 静電容量無接点(Type-Sは静音仕様) | パンタグラフ(薄型) | メカニカル(リニア赤軸、押下圧50g・メーカー公表値) | メカニカル(Gateron G Pro、ホットスワップ対応) |
| 配列・接続 | 日本語/英語、フルサイズ/テンキーレス。USB有線+Bluetooth(R3ハイブリッド) | 英語60キー/日本語69キー。USB Type-C有線/Bluetooth(最大4台登録) | 日本語フルサイズ。Bluetooth/Logi Bolt(3台切替)、USB-C充電式 | 75%日本語配列。USB有線(着脱式)+2.4GHz無線+Bluetooth | 日本語配列テンキーレス。USB有線+Bluetooth |
| 並行輸入品の扱い | — | — | — | — | 海外通販や非正規出品で買ったものは国内サポートの対象外になりうる |
| こんな人に | 保証が切れた後も有償修理で直して、同じ1台を長く使い続けたい人 | 修理を待つ時間を惜しみ、まるごと交換で早く元の環境に戻したい人 | 保証年数の長さと、修理を待たずに交換してもらえる手軽さを最優先する人 | ホットスワップで自分で直す自由と、国内メーカー窓口の近さを両立させたい人 | 並行輸入を避けて正規代理店品を選び、パーツ交換で自力で長く使いたい人 |
| 購入先 |
正規代理店品と並行輸入品を見分ける
海外ブランドを買うときは、価格だけを見ないでください。判断材料は3つです。
- 販売元がメーカー公式ストアか、代理店の正規取扱店か。 楽天のメーカー公式店や家電量販店の公式店なら、まず正規ルートです
- 商品ページに「国内正規品」「日本正規代理店品」の表記があるか。 ロジクールもKeychronも、正規品には明示があります
- 保証の記載が具体的か。 「メーカー保証1年」「日本国内保証」と書いてあるか、逆に「初期不良は7日以内のみ」といった販売店独自の短い保証しか書かれていないか
レシートと注文履歴が、実質の保証書になる
保証書があっても、購入日が分かる購入証明がないと手続きが進みません。 ここで詰まる人が多い。
紙のレシートには弱点があります。感熱紙は数年で文字が薄れ、保証期間の後半にはもう読めないことがある。通販で買うほうが、この点では安全です。
- 楽天・Amazonの注文履歴: 購入日と販売店が残り続ける。実質の保証書として機能する
- 店頭のレシート: 撮影してクラウドに置く。原本も保証期間が切れるまで保管
- 保証書と箱: PFUのように保証書を求めるメーカーがあるので、期間内は捨てない
- 本体のシリアル番号: ロジクールのように申請に要る場合がある。開封時に撮影しておく
やることは「買った直後に、注文画面と本体裏をスマホで撮ってフォルダに入れる」だけです。1分で終わり、1年後か2年後に効きます。
まとめ:買う前に保証年数を見る
保証は壊れてから調べるものではなく、買う前に価格差を解釈するための材料です。
- 壊れたら「保証 → 有償修理 → 買い替え」の順で考える — 修理から探すと時間を損する
- 水濡れ・自己交換後の不具合・並行輸入品は保証が効かない — この3つだけは覚えておく
- 保証年数は価格に比例しない — 2年のロジクール、1年の東プレ・PFU・Keychron、6か月設定のあるエレコム
- ホットスワップの自由と保証は裏表 — 自分で直したいなら、純正部品を捨てない
- 購入証明を残す — 通販の注文履歴がいちばん確実
同じ型番が2つ並んでいて、片方が3千円高い。その差が国内正規品と並行輸入品の差なら、3千円で1年分の保証と日本語窓口を買っているという読み方ができます。2年保証と1年保証の差も同じで、キーボードのように毎日触る道具は、2年目に壊れる確率が無視できません。
価格表だけを見て決めないでください。 保証年数の欄は、その製品を何年使えるかの見積もりでもあります。



